今日の飛騨はすがすがしい秋晴れで、風も和み暖かかった。
稲も乾燥が進み、近くへ行くと香ばしい稲と籾の匂いが漂ってくる。
野山も秋たけなわで、クリやクルミが盛んに実を落とし、柿やナツメも熟してきた。
紫アケビも弾けて、中の真っ白な実が甘みを増してきた。
厚い皮を割って実を口に含むと、とろけるような舌触りと濃厚な甘味が口中に広がる。
東北地方では厚い皮も料理に使われるが、飛騨で食べる人は見かけない。
山芋の蔓に生える「むかご」も食べごろで、黄葉した葉の脇にたくさん付いている。
塩茹でや煎っておかずにするが、山芋とは一味違う野趣に満ちた味がする。
裏山の舞茸も7個ほど芽を出し、一番大きいのは25センチを越していた。
さっそく1個を収穫して、今夜のおかずにすることにした。
滞在中のおかあさんが、舞茸とむかごの炊き込みご飯に舞茸汁を作ってくれた。
素材の良さもあるが、いつも作っている男の山家料理よりはおいしかった。