
昨夜の越前沖のイカ釣りは、意気込みの割りには釣果が出ず、
持ち帰った軽いクーラーが、めっぽう重く感じた。
自然相手の釣りでは、何度も味わうことで、
一匹数千円の大衆魚は、いつも食べている。
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北陸自動車道を飛ばして、午後4時に敦賀・色浜漁港に着いた。
天気予報は雨で、雲は低く垂れ込めていたが、
降ることもなく、べた凪の海に期待が膨らんだ。

港を出た船は、1時間ほど走って、ポイントへ到着した。

暗くなるまでの間、根魚を狙ったが、当たりが全然ない。
大アジを上げた人もいたが、空振りの人が多く、
嫌な予感が頭をよぎる。
やっとウマズラハギを釣ったところで
集魚灯がはいり、イカ釣りが始まった。

この頃から風雨が強くなり、予想外のうねりまで出始めた。
イカ釣りは、イカツノ(疑似餌)を付けた竿を上下に振ると、
小魚と間違えたイカが抱きついてくる。
その瞬間の当たりをキャッチして竿を上げると、
逆さについたツノにイカが引っかかる。
職漁船も同じで、より強い光りを灯して、イカを浮き上がらせ、
両舷のイカ釣りロボットが、ドラムを変則的に回転させて、
しゃくりを入れながら、次々と釣り上げる。
ロボットは空振りでも黙々と働くが、人間はそうはいかない。
当たりの無いまま、長時間しゃくり続ける根性もないし、
テンションも上がらない。
疲れて置き竿にするので、余計に釣果が上がらない。
雨はますます強くなり、当たりも遠のき、船長もついに
ギブアップして、午前零時を回ったところで、早上がりをした。
前回はクーラーが満杯になって、早上がりをしたが、
今回は全くその逆になった。
午前4時前に家に着き、そのまま倒れ込むように眠ってしまった。
懲りない面々から、帰りの車中でリベンジの提案があったが、
直ぐにはその気になれない。
一眠りしたら、仕掛けや誘い方を工夫して、
一矢報いる気持ちが湧いてきた。

今夜はイカソーメンと、ウマズラハギの造りに、
肝和えを作るつもり。
お裾分けをする手間も省け、二人で食べるのに適量と、
負け惜しみのばかりの、お粗末な徹夜釣行でした。