飛騨の人から花の便りが届いた。
笹ゆりが見頃で、宵待草や蛍ぶくろが、
野山のあちこちで咲いているとのことだ。
田んぼの行き帰りに見る睡蓮や、
林道を散歩して目にする、蛍ぶくろを思い出す。
今頃は日が沈むと、田んぼや水路で、
蛍が飛び交っていることだろう。
裏山では、笹ゆりが妖艶な姿を見せ、
甘い香りをふりまいていた。
田畑の草取りに明け暮れる毎日に、
野山の花が、ひと時の安らぎを与えてくれる。
今日は半夏生で、梅雨明け間近の頃を示している
農業が中心だった頃は、この日までに
田植えを終えると言われていた。
しかし昨今は、暦にかなりのズレがあり、
ほとんどの農家は、5月で田植えは終わっている。
今年は梅雨らしい雨も降らないまま、
半夏でなく、すでに真夏になっている。
暦通りに農作業をしている人は、
戸惑うことが多いだろう。