kotoba日記                     小久保圭介

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森毅さん

2010年07月26日 | 生活
今朝の新聞で、
森毅さんが亡くなられたことを、
知りました。
一時期、
森さんの本を好んで、
読んでいました。
判りやすい書き方だったので、
僕にも判ったような気分にさせてくれました。

数学者ですけれど、
文学についても、
本を出していて、
それがとても、
面白かった記憶があります。

「まあええやんか」、
と、
いつも本の字で、
森さんは言っていました。
ジョンケージとの対談相手として、
森さんがキノコをキーワードにして、
話していた番組を、
録画して、
何度も観ました。
ミニマルの僕の小編でも、
森毅さんという名詞を、
使わせてもらいました。

河合隼雄さんと同じく、
いつも、
ニコニコ、ニコニコした、
笑顔が多くて、
時に、鋭い目になって、
何か言いました。
僕にとっては、
偉いお坊さんみたいな人でした。

原稿は、いつも、
ベッドに寝ながら書いていた、
というものぐさでした。
電話は嫌いらしく、
ファックスしか、
使わなかったそうです。

大学の木に、
よじ登ってみたり、
少年みたいなところも、
あったみたいです。

僕は森さんの本で、
「まあいいか」、
と何度も、
思いました。
そして楽になった。

数年前、
セザンヌ先生と、
森さんの話になって、
最近、本を出してないし、
メディアにもでてないけど、
どうしたんでしょうねえ?
と言っていて、
「ぼけたかな」
とセザンヌ先生は笑って言いました。
その後、
本を出して、
僕は読んでいないけど、
まだご健在だったのが、
うれしかったです。

幼年の頃、
僕と兄は、
近所の、
「おばちゃん」というふうに、
呼んでいた方に、
面唐ンてもらっていました。
もう一人の母のような人で、
森さんの表情、笑顔や、
風貌が、おっとりした雰囲気が、
「おばちゃん」に、
よく似ていました。
だから、
よけいに森さんが好きだったのだろうと、
思います。

森さんの本を読むと、
元気になりました。
森さん、
ありがとうございました。