雨あがりの朝
西の空に虹を探す
車窓から見えるものは
藁焼きの
白煙
稲を刈った田に
積まれた藁束
そこにもたれて
藁の匂う中で
陽光の中で
子供だったとき
何を思っていたのだろうか
あの藁の色
土壁に練られてもいた藁
この街にくると
彼を思い出す
彼はここに住んでいたので
彼の所作を思い出す
彼はこの道を
必ず通っていたはずだ
空を
見た
「どうしてみんなあんなに楽しそうなんだろう」
彼は横の僕に訊いた
僕は何も応えなかった
彼の寂しさは
彼だけのものだった
午後になると
凄い風 吹く
西の空に虹を探す
車窓から見えるものは
藁焼きの
白煙
稲を刈った田に
積まれた藁束
そこにもたれて
藁の匂う中で
陽光の中で
子供だったとき
何を思っていたのだろうか
あの藁の色
土壁に練られてもいた藁
この街にくると
彼を思い出す
彼はここに住んでいたので
彼の所作を思い出す
彼はこの道を
必ず通っていたはずだ
空を
見た
「どうしてみんなあんなに楽しそうなんだろう」
彼は横の僕に訊いた
僕は何も応えなかった
彼の寂しさは
彼だけのものだった
午後になると
凄い風 吹く