kotoba日記                     小久保圭介

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藁(わら)に、もたれて

2013年11月04日 | 生活
雨あがりの朝
西の空に虹を探す
車窓から見えるものは
藁焼きの
白煙

稲を刈った田に
積まれた藁束
そこにもたれて
藁の匂う中で
陽光の中で
子供だったとき
何を思っていたのだろうか
あの藁の色

土壁に練られてもいた藁

この街にくると
彼を思い出す
彼はここに住んでいたので

彼の所作を思い出す
彼はこの道を
必ず通っていたはずだ

空を
見た

「どうしてみんなあんなに楽しそうなんだろう」
彼は横の僕に訊いた
僕は何も応えなかった
彼の寂しさは
彼だけのものだった

午後になると
凄い風 吹く