慶応大学は、人のiPS細胞を使って脊髄損傷を治療する臨床研究について、6月28日から患者の受け入れを始めた。
リハビリ以外に有効な治療法がない脊髄損傷に対して、iPS細胞で脊髄を再生させる治療は世界的にも報告例がない。
臨床研究は、中村(整形外科)、岡野(生理学)の両教授らのチームが、慶応大病院などで実施する。
交通事故や転倒、運動中のけがなどで背骨の中を通る神経の束(脊髄)が傷ついた患者に、他人のiPS細胞から作った神経のもとになる細胞約200万個を移植。
1年かけて安全性や有効性を検証する。
受け入れるのは、脊髄が損傷してから2~4週間以内の「亜急性期」で、運動や感覚の機能が完全にまひした18歳以上の患者。
6月28日からまず1人を受け入れ、移植を実施した後に3人を追加で募る。
亜急性期を対象にするのは、損傷から時間がたった慢性期の患者よりも、神経の再生の期待が高いためだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます