罪を犯して刑務所などにいる女性受刑者の約8割が窃盗と覚醒剤取締法違反による入所で、2011年以降はほぼ同じ割合で推移していることが、12月20日公表の2024年版犯罪白書で分かった。
65歳以上の割合は昨年22・7%となり、2004年の4・2倍に増加。
法務省は、加齢に伴う不安や孤立が背景となったケースがあると分析している。
法務省は、窃盗や薬物犯罪などで服役する男女計約900人を対象に特別調査を行った。
窃盗をした60歳以上の女性についてみると、万引が95%で同世代の男性の48%を大きく上回った。
半数が困り事があっても相談しないと回答し、うち58%が「相談する相手がいなかった」とした。
同居人の有無の項目では、1人暮らしが最多の38%。動機は「生活費に困っていた」が37%で最も高い割合だったが、他の年齢層などと比べると低かった。
法務省は、孤独を感じながら曖昧な動機で犯行に及ぶケースが少なくないとみている。
薬物犯罪で服役する女性に関しては、過去に配偶者や交際相手から暴行や心理的な被害を受けたとの回答が、男性より多かった。
18歳までに家族から暴力を受けたり、身の回りの世話をしてもらえなかったりした経験を持つ割合も、総じて女性の方が高かった。
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