スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は6月17日、1月時点で中国が保有する核弾頭数が昨年同月から90発増え、推計500発になったと発表した。
うち24発が実戦配備済みで、即時使用可能な状態と見込んだ。
「どの国よりも核戦力を速く拡大させている」と指摘。
世界の核弾頭総数(推計)は1万2121発と昨年から微減したが、核兵器開発は進み「各国が核抑止カヘの依存を深めている」と懸念を示した。
中国について、これまで核弾頭を別に保管していたとみられてきたが、固体燃料型ミサイルをサイロ(地下発射施設)に格納するなどの動きを見せていることから「恐らく少数の核弾頭を配備し始めている」と分析。
24発を初めて「配備弾頭」に分類した。
将来的には、運搬手段の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を核大国の米国やロシアに匹敵するほど多数配備する可能性もあるとした。
実戦配備済みは米口、英国、フランスの4力国で、中国が加われば5カ国目となる。
「中国の核兵器保有は今後10年増え続ける」と推計した。
中国外務省の林剣副報道局長は6月17日の記者会見で中国は「自衛のための核戦略」を取っていると主張した。
北朝鮮は20発増え、推計約50発になった。
核弾頭最大90発分の核分裂性物質を保有しているとみられ、核弾頭数は今後も増加すると予想される。
SIPRIは「北朝鮮は他国と同様、戦術核兵器の開発に重点を置きつつある」と分析。
北朝鮮が紛争の初期段階で核を使う危険性もあり得ると警鐘を鳴らした。
ロシアは5580発、米国は5044発で、両国で世界の9割近くを占める。
米ロが古い核弾頭を解体したことなどで世界全体の総数は減ったが、運用可能な核弾頭に限れば9585発と9発増えた。
実戦用に配備された核弾頭は世界で60発増えて3904発になった。
うちロシアが1710発、米国は1770発。
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