NTTドコモは6月3日、携帯電話の空飛ぶ基地局と呼ばれる「HAPS(パップス)」事業について、2026年中の商用化を目指すと発表した。
地震などで通信障害が起きた際に早期復旧できる体制の構築を目指す。
欧州航空機大手エアバスの子会社へ最大1億ドル(約157億円)を出資し、長時間飛べる無人航空機の技術で協力する。
HAPSは地上約20キロ上空の成層圏に大型無人機を飛ばし、数力月にわたって飛行することで基地局とする次世代システム。
通信範囲が広がり、災害時のほか、地上の基地局ではカバーできなかった海上や離島、山間部で大容量の通信が可能になると期待されている。
まだ商用化されておらず、ドコモが先行すれば世界初となる。
ソフトバンクも開発に力を入れており、競争が激化しそうだ。
出資はドコモのほか、みずほ銀行や日本政策投資銀行などが参画する共同出資会社を通じて実施する。
将来的には東南アジアなど海外展開も視野に入れる。
地上以外の通信システムを巡っては、KDDIも米スペースXの通信システム「スターリンク」による携帯電話への直接通信のサービスを2024年にも始める方針。
一般的には、より地上に近いHAPSは通信の遅延が少なく、衛星はより広い範囲をカバーできるとされている。
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