警視庁に昨年1年間に届けられた落とし物は約408万7千件。
新型コロナウイルスの5類移行に伴って人流が回復し、落とし物の件致もコロナ禍前の水準に戻った。
警視庁は今夏、いつでも受け取れるロッカーを全国の警察で初めて導入。
落とし主の利便性向上や、返還対応をする職員の負担軽減を図る。
警視庁が扱う落とし物は2019年の約415万2千件が過去最多。
コロナ禍の2020~2021年は約280万件まで激減したが、2022年から増加に転じ、2023年は過去3番目の多さとなった。
ここ数年の内訳で最多は免許証やマイナンバーカードなどの「証明書類」で、IC乗車券を含む「有価証券類」が続く。
近年はワイヤレスイヤホンや小型扇風機、加熱式たばこの普及で「電気製品類」の増加が目立つ。
落とし物は警察署などで一時保管後に警視庁遺失物センターに移る。
窓口での返還は平日日中に限られ、持ち主が列を作ることも。
会社員にとって利用しにくい現状もある。
そこで返還用のロッカーをセンター入りロ付近に設置し、窓口が閉まる夜間や休日も受け取れるようにする。
利用希望者はオンラインで事前に予約し、送られたQRコードと暗証番号を入力すれば扉が開く仕組みだ。
警視庁は効果を検証した上で警察署への導入拡大を検討。
遺失届は2022年からオンラインでも受け付けており、同センターの荘司所長は「警察署や交番に行かなくても自由なタイミングで提出できる。
気軽に利用してほしい」と呼びかけている。
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