神田西口商店街の一本南の筋に焼き肉の立ち飲みがあると聞き、行ってみた。
神田の立ち焼き肉といえば、「六花亭」が有名だ。極狭の店舗はいつも満員だが、この「牛恋」なる店舗は一階が立ち飲み、地下が座りの店、その面積も広い。
世の中、店舗のコンセプトは細分化が激しい。
立ち焼き肉なるジャンルが現れ、それが一般化した。
立ち飲みはこれから、どんな進化を遂げていくのだろうか。
さて、この店、実に不快な思いをした。
立ち飲みコーナーの女性店員の振舞いである。
ボクが店に入ると客は2人。くだんの女性店員とおしゃべりをしている。
話しの内容から推測すると、この3人は親密な関係にあるらしい。この場にいない知人の話しで盛り上がっている。
女性店員はまだ20代の前半。客の男どもは30代に見える。男らは一見、ろくでなし風だ。
ボクは、店に入って、その男どもらと少し間を置いてポジショニングした。
だが、その店員は、そんなボクを無視するように、話しに夢中になっている。「いらっしゃい」の一言もない。
さて、何にしようか。まずは生ビール(480円)だなと思って、それを頼むと、ちらとボクを見ただけで、うんともすんとも言わず、準備に取りかかった。
おしゃべりを妨げられたことが不満な態度に見える。
やがて、ビールが用意され、ボクのまえにそれを置くと、何も言わずに男どもらのほうに戻っていった。
立ち飲み屋に何も求めてないといえば、嘘になるだろう。
現に立腹しているくらいだから、ボクは店員に少なくとも、挨拶程度の礼儀は求めている。
どんなに愛想がなくても、挨拶は最低限必要だ。ましてや、客商売なんだから。
かつて、「居酒屋さすらい」史上、唯一挨拶をしない店があった。神田和泉町の「きらく」である。こっちから挨拶しても無視という態度に、ボクは、ただただ呆れた。だが、今回の「牛恋」はそれ以上の衝撃だった。挨拶はもとより適当にあしらわれたからである。
「うわ~、失敗したなぁ」。
ボクは、心の中で呟いた。
そして、ビールを口にして、もう一度失望した。
ビールがプレモルだったからである。だが、これは致し方ない。それよりも、未だに馬鹿話を続ける店員が不快だ。
この態度ではオーダーもしにくい。
しばらく、様子を見てみようか。
ボクは、店員らに背を向けて、店内をうかがった。壁一面に色紙がびっしりと飾られている。芸能人はもとより、スポーツ選手や文化人など、様々な人がサインを提供している。すべて、この店に客として書いたものなのだろうか。
スポーツ選手のサインがあるということは、番組のロケで来店したようではない。だとすれば、店の評判がとびきりいいか、それとも店のオーナーがビッグなのか。
だが、これ見よがしに飾られているサインの羅列はあまりいい気分がしない。単なる見栄にしか見えないのだ。
そうして、サインの数々を見ながら、数分店員の背を向けていたが、彼女は相変わらず下品な笑いを続けていた。
さて、帰るとしようか。
これ以上は、時間とお金の無駄である。
ビール一杯分のお勘定を払い、ボクは店を後にした。
腹まで立つ、立ち飲みだった。
こういう事が有ると、店のオーナーに言いつけたくなります。
店員さんも肉食系ということですね。
今回はその女性スタッフ個人の問題ですね。
ただ、我々客からすると一事が万事なので今回の事は致命的ですね。 猛省願いたい…
ただ、どこの職場にも態度が悪いフリーライダーがいます。
この店員さんもきっとそうなのでしょう。ボクは、ただ事故として受け止めています。