記念碑を眺めて、今度こそ立ち飲み屋を目指す。
京浜東北線の車窓から「立ち飲み」という看板が見える、「よってこや」というお店。線路沿いのビルの2階にあるという、その店の下階段に辿り着くと看板があった。その看板を一通り眺めると、この「よってこや」はどうも椅子があるらしい。
何? 立ち飲みじゃない?
転んだのか、それとも?
立ち飲み屋が一般的になるにつれ、立ち飲み=ちょい飲みの代名詞になり、立ち飲みではないのに立ち飲み屋を標榜する店が増えた。「よってこや」もその類だったか。
では、違う店に行こうか。
北浦和にはまだまだ立ち飲み屋があるのだ。
5年前にはじめて北浦和に来た時、立ち飲みは角打ちの「covo」しかなかった。あれからコロナ禍を乗り越え、立ち飲みが何軒かできた。
さいたま市のソウルフード、スタミナラーメンで有名な「娘娘」の対面にはバル風の立ち飲みがあり、いつも盛況だ。その「娘娘」の隣にある「しゅらん 弐」。「しゅらん」は浦和にある立ち飲み。「弐」とあるから、この北浦和の店舗は2号店なのだろう。
よし、ここは「しゅらん」に入ることにするか。
L字カウンターの手前側にポジション。自分がどうやら一番乗りだった。
「ホッピー」白をオーダー。
お店の人は自分よりも若そう。自分が真のおっさんになっているのが分かる。
浦和の「しゅらん」に行ったのが、もう7年前。眼前の店員はその浦和の店員でないことは確かだ。こちらの方はやや強面である。
つまみに「ナチョス」をもらった。
他の立ち飲みではなかなか見ないメニューである。トルティーヤチップスにメルトチーズがかけられている。なかなか食べられるものではない。
強面の店員に話しかけようとしたら、お客さんが入ってきた。どうやら常連さんらしい。店員は常連と話しを始めた。やがて、自分と同じくらいの年齢のおばさんが一人で入ってきた。
「◯◯さんはいますか?」と店員に訊く。
「今日、休みなんすよー」と店員。
「久しぶりにこっちに寄ったから会いに来た」と女性。
酎ハイを1杯飲んで出て行った。
「ナチョス」がなくなりつつあるタイミングで、お店の看板メニューの串揚げをオーダー。紅生姜と豚バラ、あとは失念。
最近、串揚げのお店は一時よりは減ってきたし、むしろ斬新な感じさえする。でも、串揚げはやっぱり味も雰囲気も本場には勝てない。ただ、メイラードとホッピーの相性の良さだけが際立つ。
居心地がちょっと落ち着かないのは、常連と店員が話し込んでいるからだろうか。店員の若さが、お店の表情にも現れているような気がした。
2杯目の「ナカ」を急いで飲んで店を後にした。
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