柴又の兄貴、Y澤さんから聞いたアメ横の町中華、「新東洋」。この店の「ローメン」と呼ばれる麺が絶品という。
「熱々の餡がかかっていて、その下に隠れている麺を箸でかき回すのは至難の技」。
はじめ、「ローメン」と聞いたとき、伊那谷のバックパッカーWを思いだした。カンボジアからタイを共に歩いたWがよく口にしていたのが、「ローメン」という伊那の郷土料理だった。焼きそばのような蕎麦。「無性に食いたい」。彼がよく言っていた言葉だ。
「新東洋」はものすごいディープな場所にあった。アメ横のガード下のそのまた奥。ただでさえ日本とは思えない、アジアンな雰囲気を醸すガード下を歩き、やや薄暗い洞窟のような一角に店があった。ジーパン屋が軒を連ねる狭い小路に突如現れる「新東洋」。しかも店は2階にあった。ただでさえ、心細い気持ちになっているのに、怪しげな階段を昇る心境は更に不安だ。もしかすると、初めてなら途中で引き返すか人もいるかもしれない。
しかし、運よく店にたどり着き、店に入ると安らぎの空間が迎えてくれる。お店の人は華僑だ。日本式のおもてなしは皆無。適当に座って注文する。ここで、心細い気持ちを強いられた人ならば、もしかすると禁断のナンバーを口にしてしまうかも。6が3つ連なる悪魔の数字を。
メニューには「ローメン」と記されている。漢字ではない。あくまで片仮名だ。漢字で記すと、「肉麺」とでも書くのだろうか。それとも別の漢字が当てられているのだろうか。
「新東洋」は台湾料理の店である。いわゆる中国八大菜系では福建料理がベース。台湾料理はもう少し味付けが優しい。
さて、その「ローメン」だが、「肉麺」ではなかった。豊富な野菜を卵でとじ、おいしそうな餡がかけられている。タンメンのようでもあるが溶き卵のおかげで全く違うものになっている。
確かにY澤さんの言うとおり、餡が重い。この餡を突破しない限り、麺が見えてこない。また、餡が蓋をしていることで、スープが極めて熱い。まず、はじめはスープから。
うまし。
醤油と塩の優しい味。最近のラーメンのような複雑な出汁とは違う、実にシンプルなもの。野菜たっぷりの餡と麺のコラボ。餡を崩して麺とスープをいただく。まさに三位一体の味。これが「ローメン」か。
Y澤さんの言ったとおり、クセになりそうだ。
これで750円は安い。
店に行くと、テーブルのひとつに必ずもやしが大量に置かれている。ひげ根を丁寧にとっているのだ。その丁寧な作業が、このお店の仕事ぶりを表している。
食べログの点数3.58。
混んでいるのを見たことないが、アメ横ナンバーワンの町中華だと思う。
なかなか美味しそうなラーメンですね。
このお店はまったく知りませんでしたが、大いに気になりました。
しかも場所が神秘的です。
東京ツアーの時に行きたいと思います。
いいお店を教えていただきありがとうございます。
おはようございます。
多分、電気がまさんお好みの麺だと思っていました。
すごい場所にあるので、お気をつけ下さい。
レポート、楽しみにしています。
特に汁無しビーフンと排骨麺が人気ですね(^o^)/
酢豚も野菜をまったく使わない本格派です!
おはようございます。
本文にも書きましたが、もやしのひげ根を取るなど、丁寧な仕事ぶりが際立ちます。
汁無しビーフンと排骨麺。
自分の大好きな中華です。
これは通わなくては!
ありがとうございます。