状態がいいときだからこそ、言っておくべきであろう。
カープのトップバッターのことである。
貧打解消のため、4月11日の中日戦から、これまで開幕からトップバッターに据えた丸佳浩を3番に配置、トップバッターには梵英心、木村省吾、そして堂林翔太と日替わりですげ替えた。
この数試合、堂林がいい働きをしているため、結果的に問題が解消したかに見える。
だが、果たしてそうなのだろうか。
強い球団にはいやらしいトップバッターが必ずいる。
讀賣の黄金期には松本匡、阪神には赤星憲広、中日には荒木雅弘、いずれも出塁させたくない、出塁させてしまえば、厄介な曲者ばかりである。
とにかくいやーな存在である。
しかも、その後ろには彼らの存在を引き立てる絶妙の2番打者が控えていた。
読売は河埜和正、中日は井端博和の面々だ(赤星は能力が高いため、誰が2番でもOKだったと思う)。
そして、カープの黄金期には高橋慶彦、山崎隆三がいた。
丸、菊池の1、2番コンビには、相手投手がナーバスになる素養が十分にあったのではないだろうか。
丸は開幕から3試合続けて、初回先頭打者として出塁した。だが、得点には1度も至らなかった。
何故か。
カープはその後の攻撃を、簡単にただの送りバントで得点圏に送っただけだったからである。何も仕掛けることもなく。
何かやってくるという恐怖感を相手投手に植え付けることなく。
そのうえで、貧打というのだから恐れ入る。
野村謙二郎の選手に責任を押し付ける性癖は今も治っていないようだ。
何かやってくるという仕掛けが、その後の攻撃のリズムを作っていくのではないだろうか。
今年、カープは優勝を狙えるとあちこちで聞く。
選手たちにもその気持ちが少しずつ、芽生えかけているようだ。
だが、果たして首脳陣は状態が悪くなったとき、果たして我慢できるだろうか。
業を煮やして、打順をコロコロ変えて、悪循環を招くことはないだろうか。
いや、十分にありえる。
だって、今までずっとそうしてきた監督だからである。
挙句の果に選手に責任を押し付ける監督だからである。
繰り返しになるが、もう1度言おう。
いい時だからこそ、しっかり考えて欲しい。
そして、これからカープが常勝チームになるために。
最高の1、2番コンビのことを。
相手投手にとって、何が一番嫌なことか。
何をされるのが一番嫌なのか。
そのうえで、しっかりとした1、2番コンビを育ててほしい。
今年の秋、カープの選手やファンがにっこり笑う条件だと思う。
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