時刻は23時を過ぎた。もう1軒行けるかな。
ケータイで照会した3軒目の立ち飲み屋。「おたる三幸」という立ち飲み屋があるらしい。
その店はいとも簡単に見つかった。ビルに看板があったからだ。
小樽?みーさん元気かな?
地下1階に降りると、圧倒的スケールに息を飲んだ。踊り場が広く、大きな看板が三方から迫ってくる。そして、その向こうに見える店内の熱気。
もう23時なのに、店はぎゅうぎゅうに混んでいる。
すごいじゃん。札幌。熱いじゃん札幌。
「酔円」→「鶴の蔵」→「おたる三幸」。だんだんボルテージがあがる札幌の立ち飲み。
しかも、酒も肴も抜群にうまい街、札幌。
店に入って、まず目に飛び込んできたのが、「サッポロ・クラシック」。
そうなんだ。まだこれを飲んでいなかったんだ。何か忘れていると思ったら、これだったんだ。
「サッポロ・クラシック」。
ぎゅうぎゅうの店内でようやく見つけた自分のポジション。そこで店員さんを呼び止めようとしたが、誰も気づいてくれない。
ちなみにボクは「すいませ~ん」と店員さんを呼ぶのはカッコ悪いと思っている。
そんな人は下衆な野郎とさえ思っている。だから、絶対ボクは居酒屋でこの言葉を使わない。
話は脱線したが、とにかく店員さんはわたしに気づいてくれないのだ。店内の喧騒もさることながら、店が混んでいて、注文が多く、店員さんがそのオーダーをさばききれていない。
しかし、おびただしい人が酒を飲んでいる。比較的年齢層が低い客層だ。サラリーマンが多いが、OLの姿も少なくない。
東京の立ち飲み屋の風景とは全く違う。札幌人のほうが、より開放的だ。
そうやって待つこと10分。ようやく、店員が眼前に現れて、「サッポロ クラシック」をオーダーすることができたのだが、どうやらもうラストオーダーのようだ。
メニュー表は魅力的な肴のオンパレードだった。
「北海道男爵のポテトサラダカレー風味」(350円)
「函館布目社製 社長のいか塩辛」(380円)
「たこざんぎ」(480円)
「知床鶏のざんぎ」(480円)
「小樽あんかけ焼きそば」(680円)
そして、「鉄板 ジンギスカン」(680円)
なまら、すばらしい。
そこで、ボクがチョイスしたのが、ポテサラカレー風味だった。
このチョイスと組み合わせは最高だった。
含水率のやや高いポテサラは当然、手作り。だが、カレーとの邂逅は本当に予期せぬ出会い。じゃがいものうまみがひしひしと伝わってくる。
これって、まさにカレーじゃん。そして、「サッポロクラシック」。米の後味がしないサッポロのビールらしいビール。
なまら最高。
グビっと飲んで、ボクは店を出た。
あっと言う間の3軒訪問。だが、その内容はいずれも充実していた。
もう10年前になるが、札幌の会社に取材をした折、その社長さんは「東京は貧乏人ばっかりだから」とボクに言った。なんとなく
言いたいことは分かったが、札幌の立ち飲みに来て、この言葉が身にしみた。
東京では贅沢だが、札幌では当たり前の豊饒な食。これに勝るものはない。
すごいよ。札幌。酒も肴も全部なまらうまい!
おっと、この店は小樽に本店があるのだな。それを書かないとみーさんに怒られてしまうかも。
札幌にある小樽の店、なまら最高!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます