
アキバの電気街のカレーは早く食べるのに適したファストフードであるのに対して、昭和通り口のそれは、大人のカレーが並ぶ。
アキバのカレーは大体制覇したつもりだったが、時々漏れがあることに気づく。とりわけ、酒場のランチは見逃していることが多い。
「ワイン酒場 wai-wai」もそのうちのひとつ。たまたま通りかかった際、道端に置かれたサインボードに「マッシュルームカレー」の文字。
ただ、850円というのが、自分の中で引っかかった。どうしようか悩んでいると、隣の店舗も酒場系ランチでカレーを出していた。値段も同じで、どうやら両店は競い合っている様子。どっちにしようかなと悩んでいると、3人グループのサラリーマンもサインボードを見ながら思案中。これは先を越されたら、待ち時間が長くなるから、先手を打たなければと、二階にあるワイン酒場に入った。
驚いたことに、お店の店員さんはアーリア系の女性。その女性に「カレー」と一言オーダーした。
すると、店の外でかちあった3人グループが店に入ってきた。自分のテーブルに座ると、一斉にタバコを吸い始めた。
「え?禁煙じゃないのか。この店」
いきなり、出鼻を挫かれた。
しばらくして、出てきたのはボリューム満点の「サラダ」。これはすごい。葉っぱがメインだが、サラダてんこ盛り。ドレッシングがうまい。
サラダをたいらげると、カレーが運ばれてきた。ごはんの山にホワイトソースがかけられている、創作系のカレーである。
まずは、ごはんの山に匙をつけて一口すくう。ホワイトソースをたっぷりと。
甘い。
ホワイトソースがクリーミーさを醸す。ただ、残念なのは、ややくどいこと。スパイシーなカレーが好みの人には、やや物足りないたと思う。
しかし、このカレーは、自分が頼んだ「マッシュルームカレー」なのか。カレーソースの海をマッシュルームを求めて探してみたが、ヒョータンツギに似ているマッシュルームは探し当てられない。そのかわりに見つかったのが、牛すじに似た肉。もしかして、これって、「牛すじカレー」ではないか。
隣のテーブルの3人グループは料理が来て、タバコを消したが、もう一組カップルが現れ、自分の隣に座り、彼らもタバコに火をつけた。この店、タバコ天国のようなのだ。
創作カレーは楽しい。次はどんな魔法でカレーに彩りを与えてくれるのか。カレーはやっぱり奥が深い。
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