三島を〆る、もう一軒行きたかった店と、は、立ち食いそばの「爽亭」だった。Wikipediaによると、「爽亭」を運営する株式会社ジャパン・トラベル・サーヴィスは1949年の創業時、小田原、熱海、沼津の各駅構内で店舗を出店したとある。当時から屋号が「爽亭」だったかは定かではないが、静岡は「爽亭」の原点なのだ。上野でしょっちゅう、お世話になっているものだから、いつか「爽亭」のルーツを辿ってみたいと常々思っていた。現在、静岡にある「爽亭」は熱海と三島の2店のみ。今回、絶対に外せないと心に誓っていた。
お店に行って、店頭をチェック。もしかすると、三島店ならではの商品があったりして。
あ、あった。いとも容易く見つけることができた。
「みしまコロッケ」。
知らないなぁ。
そのパネルにはこう書かれていた。
「平成20年7月誕生。三島市を特産品で活性化したいという町おこしを目的に」。
平成20年7月は息子が生まれる前月ではないか。
「みしまコロッケの定義は三島馬鈴薯を使用」。
三島馬鈴薯とはメークインらしい。
「メークインなのにホクホク。日本一の高値で取り引きされる」。
へぇ。ブランドじゃがなのね。
そこまで言うなら、見せて貰おうか。三島市のみしまコロッケの味とやらを。
「みしまコロッケそば」(500円)。
コロッケはこじんまり。きつね色した可愛いコロッケだった。そして、このシンプルだが美しいたたずまい。白ねぎは地元特産のものかしら?
見た目のそばつゆは東京よりも断然透明感があり、駅ナカの「桃中軒」と比べても違う。一口、そばをたぐると、つゆの甘みがじんわりと口の中に広がる。
あぁ、これは間違いなく「爽亭」のつゆだ。優しい味わい。じっくりと寝かしたかえしのつゆ。やっぱり、「爽亭」が〆で良かった。そう思わせる味だ。
そばは相変わらずのぶよぶよ系。これも「爽亭」ならでは。
では、肝心の「みしまコロッケ」はといえば、さすがは主役。衣からして絶妙だった。衣はサクサクで中はホクホク、熱々でハフハフ。
これだけでもいい仕事をしていることがよく分かる。
三島馬鈴薯の甘味がコロッケに活きている。粘り気のある食感もいい。
これはまた食べたくなるコロッケだ。
やがて、コロッケがそばつゆと溶け合い、甘めのそばつゆとジョイン。そのつゆを吸ったコロッケの味変が、このそばのクライマックスだった。
満足だ。
満足すぎて、しばし声が出ない。三島で食べるからうまいのだろう。
これもひとつのテロワールである。
コロッケそばは美味しいですよね。
さて、「三島コロッケそば」ですが、地域おこしの目玉として三年ほど前に開発されたものです。
一味違うコロッケで、お気に召していただき、嬉しいです。
このメニューは「桃中軒」さんにもあったと思いますので、次回は食べ比べしてみるのも面白いかと(笑)。
こんにちは。
知らなかったんです。
「みしまコロッケ」なるものの存在を。でも、抜群のおいしさで、それをそばにoONして食べる贅沢。いやはや、三島が、そして静岡が、ますます好きになりました。
「桃中軒」さんでも、「コロッケそば」を食べている人がいましたが、納得です。
次回は、「桃中軒」さんの「コロッケそば」にチャレンジします!