昨夜は飲みすぎたせいでね。まだちょっとブルーなんだけれど。
タバコの煙が染みついた髪が潮風に流れると、少しだけ心地がいいの。
巨大な積み荷を積んだ貨物船が見えて、それを眺めていたら、なんかおかしくなって。
誰彼かまわず、その話をしたくなったってわけ。
ボクはある人にメールをして、今何をしているの?って聞いたけれど、なかなか返事はこなくて。
そんなメールをしたことを忘れていた真夜中に、「今、ブエノスアイレス」って返信がきたときは、ボクの二日酔いの話なんてもうどうでもいいなって思った。
そういえば、前の番にボクは小さなスナックで上海出身というホステスが「海が見たい」としきりに言っていたっけ。
上海の黄色い海、ブエノスイアレスのタンゴノワールのような優しい風が吹きつける海、そして今ボクの目の前にある東京湾。
なんだかさ、どうしても寂しいときって、なんだかつい海を思ってしまうんだよね。
撮影地:千葉県木更津市/海ほたるパーキングエリア
カメラ:Sony Ericsson IS12S(ケータイ)
誰もいないサーキット。
つい数時間前は、タイヤを鳴らして、クルマがコーナーを曲がっていたけれど。
一瞬の光が雲の切れ目から射しこんで。レーシングストリートを照らしたけれど、今はもこんなに重い雲が垂れこんでいる。
明日はまた大雪になるって。
カーラジオからの予報が何度も繰り返していたけれど。
ボクはクルマから降りて、その匂いをかいでみた。シンとなった空気は張りつめていて、春の訪れはまだ先なんだって思った。
タイヤが焦げた匂いがずっと鼻の奥に残っていて、少し不快だったけれど。
今は静まりかかったサーキットの風が、魂の皮を洗い流してくれているような気がする。
撮影地:静岡県駿東郡/富士スピードウェイ
カメラ:Sony Ericsson IS12S(ケータイ)
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