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昭和通りは路麺のメッカである。秋葉原駅側には、多数の店舗がひしめきあい、御徒町駅側にも点在する。ボクはもっぱら、秋葉原側に出かけるが、ごくたまに御徒町側にも赴く。そのひとつが、「かめや」。
界隈の店で唯一の食券機を用いない店。したがって、注文は口頭である。今時、かなりレアなケースである。
さて、「もり」(260円)にしようと思うが、「二枚もり」というのがない。「大もり」(360円)がおそらく「二枚もり」に相当するものだろうか。
「大もり」には、少しトラウマがある。若い頃、「大もり」を「おおもり」と読み、一度失敗した。「なんの、おおもり?え?あぁ、だいもりね」。それから、「もり」の大盛は「だいもり」と認識した。果たして、「かめや」で、「だいもり」と注文すると、お店の人は、一瞬間があり、「おおもり、一丁」とコールした。ここは、「おおもり」だったか。
「かめや」は、生そばである。「もり」、260円は奇跡のような値段である。そばつゆも、ただものではない香りとまろやかさを感じさせる。尖っていないのだ。その結果、生そばを引き立てているのだ。
この金額で、このそば。
この裏には、ものすごい企業努力があるように思う。
今もトラウマ。
これ、専門学校の時の話し。