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昔から、カレーだけは大好きだった。
給食のカレー。お袋のカレー。とりわけ、お袋のカレーは必ず2回はおかわりした。たとえ、カレー粉を入れただけのカレーだとしても。
21年前、インド。
ボクが、信じていたものは、脆くも崩れた。インド人が日常的に食べているものはカレーではないこと。
この衝撃は大きかった。
ニューデリーの親愛なる友人ボブネッシュの家で食べたママのダルは、インド料理はカレーでないことを思い知らされた。
ダル。
主に挽き割にした豆の煮物である。ターリーに一緒についている場合もあるが、ボブネッシュの家は、それがメインディッシュだった。そのダルのうまかったことといったら。
我々が食べている日本国内のインドカレーは、かなりオイリーである。インドレストランのもそうだし、作る場合のレシピにもそう書いてある。だが、ボブネッシュの家の料理はそうではなかった。シャバシャバのあっさりなのだ。
それをチャパティにつけて食べる。これが抜群においしかった。
今回、20年ぶりに再会したボブネッシュ。1週間の滞在でいただいた家庭料理の数々は、かつてボクが衝撃を受けた非カレー料理のオンパレードだった。
スパイスの煮物。
それも、日本のように、わざわざたくさんのスパイスを使って複雑にしたものではない。基本的なスパイスを効果的に使ったシンプルなそれである。
豆もその日によって使いわけていた。チャナもあれば、レンズ豆もあったし。ボクの全く知らない豆もあった。その豆によって、ダルの表情が変わった。
家庭によって、作り方も味も違うという煮物。その中でもダルは基本中の基本ともいえる。
ボクはすっかり、ボブネッシュの家の料理に魅了され、毎回動けなくなるほど、おかわりを食べまくった。
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