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居酒屋さすらい 0619 - 元気が空回り - 「わがままOK居酒屋 赤えんま」(台東区上野)

2013-02-22 13:42:53 | 居酒屋さすらい ◆東京都内

御徒町駅ガード下。立ち飲み「市場」の突然の閉店から約2年半。
この2年半、テナントに入った居酒屋は計3店。「浜焼太郎」「IRIS」
そして「赤えんま」である。
先の2店舗は速攻で撤退していった。いずれも筆者は訪問したが、その惨状はとてもとても、舌筆に尽くしがたい。

「IRIS]からバトンタッチをした「赤えんま」は前者2店より気合いは入っていた。その日のサービス品を黒板の看板でアピール。例えば「豚ポン酢 50円」といった目玉商品の設定、飲み物飲み放題900円といった趣向など様々な企画でアピールしていた。
店主も気さくそうな人。だが、ちょっと空回りをしていたのではなかっただろうか。
或いはそれを店舗の環境のせいにしてもいいかもしれない。入り口から狭い廊下を伝って客席に行くという、この店独特のレイアウトはどうも居酒屋としては馴染まない。
これは「市場」という立ち飲み屋だったから通じたのだが、本格居酒屋では通用しないのだと思う。

店はみるみる閑古鳥が鳴くようになってきた。
それは毎日店の前を通る者として痛いほどよく分かった。
年度末が近づいたある日、わたしは店を訪問した。もう店の命運は決まっていた風だった。

店のメイン料理は「おでん」。「おでん」は関東風。スープは濃い。
おでんは90円から。大根、がんも、玉子にちくわぶ(各130円)。
これでしめて520円。味で勝負かと思いきや、じつはそうでもなかった。ぼくはおでん好きだから、おでんの評価には厳しい。やっぱりスープなのだと思う。

ビールはスーパードライ(450円)。
御徒町界隈では高く感じる。

店のインテリアは「IRIS」の時と同じで薄型テレビが3台ほど壁に備え付けられていた。
テーブルが6卓ほど。これで限界なんだと思う。

「わがままOK居酒屋」とあるが、何がOKなのだろうか。わがままな注文に応えてくれるというのだろうか。
だけど、美容院で「痒いところありますか」と聞かれて「特にありません」と答えるように、別に何かを要求したいとは思わない。強いていえば「キリン一番搾りをください」といったところだろうか。
店にはぼく以外の客はいなかった。元気な店主がぼくに話しかける。それは空元気にも見えた。

「赤えんま」は、その後1週間で閉店した。
それから約11か月。この空き店舗にテナントは入っていない。

「赤えんま」の北側の隣にあった300円居酒屋「さんまる」も突然の閉店。御徒町南口は急激に寂しくなった。今、御徒町駅ガード下最南端の居酒屋は「鍛冶屋 文蔵」である。そしてガード下にあった「みちのく」も店を畳み、先日は「おかち庵」も閉店。この界隈は寂しくなる一方である。

吉池の新ビルの7階に「魚民」ができたせいであろうか。「サンマルクカフェ」の上には「わたみん家」ができたせいであろうか。御徒町駅ガード下は今危機を迎えているといってもいいだろう。


※2012年4月頃閉店。

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