雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

4時間足らずで24対象ゲット!(球状星団マラソン撮影)

2015年08月05日 | 天体写真(星雲・星団)
前回記事 で華々しく予告してしまったのですが、
いざ当日を迎えると雲予報が悪化していました。
夕方になっても薄雲が残り、これに月が加わるといくら明るい球状星団でも・・
それに、連日のエアコンで風邪ひいたみたいだし、生まれて初めての歯医者通いで口内炎にもなってしまったし・・
要は、体調不良でさぼりたかったのです。(きっぱり)
それでも 記事で大々的に計画を書いた以上気が咎めて、夕食が済んだ8時過ぎになって設営開始。
当初計画では最初のM53の撮影開始が20時20分となっていましたが、間に合う訳がありません。

今回もPC2台を使い分けることで、作業効率がアップしました。(下のPCはオートガイド専用)
どうせ雲と月明かりで まともな画像は期待できないことから灯火対策などは手を抜いて、
自動導入の精度の検証にしぼりました。

スタートの遅れから、当初計画の最初の3タイトルはあきらめて撮影開始。
それ以降は計画以上にスピーディーに撮影が進み、24対象撮ることができました。
今回は前半に撮った12タイトルをお見せします。

共通 撮影DATA:R200SS+コレクターPH(合成f=760mm) ISO800 Coold60D(冷却6~5℃ 外気温27~26℃)
ガイド鏡GS-60S タカハシ EM-200 Temma2M PHD2 ステライメージ7
 
① 21:22’~ M4 (さそり座) 5.9等級
( 各 画像クリックでトリミングなしの全体画像を表示 元画像の20%サイズ )
星がまばらなのですが、球状星団に分類されています。 全体画像では左上に NGC6144も写っています。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 20°

② 21:29’~ M80 (さそり座) 7.2等級
低空でガイド星が暗かったのか、ガイドが乱れました。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 22°

③ 21:35’~ M62 (へびつかい座) 6.6等級
南天低く、高度は20°をきっています。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 19°

④ 21:40’~ M19 (へびつかい座) 7.2等級
ガイド星が入らなかったためノータッチガイドで撮影
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 22°

⑤ 21:47’~ M107 (へびつかい座) 8.1等級
これもガイド星が入らなかったためノータッチガイドで撮影。こんどは流れてしまいました。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 30°

⑥ 21:54’~ M9 (へびつかい座) 7.9等級
これもガイド星が入らなかったためノータッチガイドで撮影
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 30°

⑦ 22:00’~ M12 (へびつかい座) 6.6等級
星粒がしっかりした球状星団ですね。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 40°

⑧ 22:05’~ M10 (へびつかい座) 6.6等級
こちらはずいぶん星粒がこまかいです。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 39°

⑨ 22:11’~ M14 (へびつかい座) 7.6等級
さらに星粒がこまかく、おにぎりみたいです。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 44°

⑩ 22:17’~ M69 (いて座) 7.7等級
みかけが小さいのは遠くにあるからでしょうか。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 20°

⑪ 22:23’~ M70 (いて座) 8.1等級
同じ銀河中心方向のいて座の球状星団で、これはさらに見かけが小さい。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 20°

⑫ 22:33’~ M54 (いて座) 8.1等級
中心部が明るいのは星がたまたま重なって見えているのかと思ったのですが、極度に密集しているためのようです。
露光3分・1分 各1枚をコンポジット  撮影開始時高度 22°

この後に撮った残りの12個は次回の記事でお見せする予定です。
尚、今回は北極星もまともに見えない空での撮影でした。
空が良ければ、もっとしっかりした画像が得られると思います。

当初計画では1タイトル10分でも厳しいかと思ったのですが、露光時間4分(3分+1分)を含めても
実際はけっこう余裕がありました。
その理由としては

1.自動導入精度が極めて高い。
トリミングなし画像でわかるように、最後まで調整なしで、ほぼど真ん中。
2.PCのフル活用
2台のPCで分担して遠隔操作を行う事により、赤道儀・カメラにはノータッチ。
3.キャリブレーションの省略
以前(γCyg付近)のキャリブレーションを使いました。
*厳密には補正量の過不足が発生しているとは思いますが・・・

があると思います。

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ここまでの自動導入精度があるとは!
最初にアライメントを行っただけで、
天頂付近から地平近くまで、ど真ん中に。

ただ便利なだけでなく、この機能、天体写真の質の向上に
貢献させる事ができないだろうか?

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雲上くもがみ
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コメント (4)
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