雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

かに星雲 Bestショットは30分前(C11鏡筒開眼 !? その5)

2024年11月16日 | 機材
3日夜、日が替わって4日早朝のゴールデンタイムに撮った5タイトル目になります。
前回記事に予告した通り この夜のメインタイトルに選んだのは
長焦点で撮るならならこれでしょ !!
という訳で、おうし座の超新星残骸 かに星雲 でした。

ここまでは雲予報通り安定した星空が続いており、トラブルもなく既に4タイトルの撮影終了。
新月で月明りもなく、草木も眠る丑三つ時(?)で最も空の暗くなる時間帯で、
南中してまもない かに星雲 は高度も75°と高く上っています。
おまけに薄明開始までは2時間もあり、いざとなれば朝まで撮り続けることも可能。
撮影を開始したのは2時45分。
1セット(30秒露光で32枚)目・2セット目と順調に撮影が進んだのですが、
3セット目の撮影途中からステラショットの撮影画像に異変が。
撮った星像が暗くぼやけてきたことに気づきました。
趣味部屋から外に出て空を確認したところ、星は見えているので薄い雲か ”もや”が出てきたみたい。
そのまま基本の4セットは撮影する事ができたのですが、
画像処理の段階で後半の3・4セットを使わないことにしました。

超新星残骸 M1(NGC1952) かに星雲 (おうし座)
( 元画像の50%縮小画像 わずかトリミングあり )
( 画像の上が 北の方向になります )
撮影DATA : 2024/11/ 4 02:45’~03:20’ Celestron C11+Red(F6.3)(合成fl=1,764㎜)
露出30秒 × 64枚 (総露光32分) Gain400 Offset 8 UV・IRカットフィルター ASI533MC Pro(冷却-10℃)
タカハシ EM-200 Temma2M(*ノータッチガイド) ステラショット3(導入・撮影) ステライメージ9(画像変換・トーンカーブ)
*ダーク減算処理のみ実施しています

画像処理は最初4セット分の撮影画像で処理したのですが、ステライメージ9のコンポジット時の自動位置合わせ
3セット目の2枚で異常な値が出るなど、明らかに3セット目以降の画像で劣化が認められました。

前半の1,2セットと、約30分後の3,4セットを処理した画像を比較してみました。
( それぞれ全く同じ画像処理を行い、縮小なしで星雲部分をトリミングした画像です )
左側画像の の先が1054年に超新星爆発をした星の残骸の中性子星(パルサー)ですが、
後半(右側)の画像では星が肥大して分離できなくなっています。
2000㎜近い長焦点の撮影では、雲は無くても もやなどによるシィーングの悪化でも
画像のダメージが大きい事を思い知らされました。

いずれにしろ、総露光時間32分では期待していたかに星雲の画像は得られなかった訳で、
近いうちにリベンジ撮影ができればといいなと考えております。

半ば恒例になった過去に撮った画像との比較ですが
なんと今から約12年前に撮った画像がシィーングが良好だったのか? よく撮れていました。
星雲部分の切り出し画像です。 ↓
今回より口径も小さく、焦点距離も短いのに案外すっきりと解像しています

まだ星像の異常に気付く前に撮った「只今撮影中」ショットです。↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さなが今回の撮影範囲です )
2024年 11月 4日 03時11分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)30秒×8枚 ISO1600 
ソフトフィルター使用 kiss DX(SEO-SP2) 三脚固定撮影

次回は、この夜の最後のタイトル いっかくじゅう座のコーン星雲の予定ですが、
まだ星像の劣化が続いているようなら、9日夜に撮った画像に変更します。


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これまで月面撮影の良し悪しはシィーングで決まる! とわかっていたのですが、
考えてみれば焦点距離が長ければ、星雲や銀河の撮影でも同じこと。
今回のかに星雲の撮影で、よぉーく わかりました。


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