雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

雪国のひがみ? 2013全国夜間晴天日数の調査

2014年01月15日 | 天体写真よろず話
ブログを始めてじきに、つくづく冬の日本海側の天候をうらめしく思い、
全国では夜間どのくらい晴れているかのを調べてブログ掲載いたしました。
今まさに冬の最中で撮影は望むべくもないので、
暇にまかせて昨年(2013)分の追加調査を行いました。


(わたしの住む「上越市」の天候データは無いため、新潟市・富山市の中間(平均)としました。)

調査した中では、昨年のBest3は宮崎・大阪・名古屋の順でした。
わが越後上越市は冬の悪天候から大阪の半分にもならない57日でした。
それでも撮影ノートを調べたら、中断も含めて45夜 撮影していました。
『サンデー毎日』のなせるわざです。


広島・福岡・宮崎は2013年分だけですが、他の都市は2006年からの
調査データがありましたので8年間の平均も出してみました。
平均で見ると、名古屋・東京が大阪より晴れているようです。

< 夜間晴天日の調査方法 >
gooの過去の天気より推測しました。
( クリックでページにリンク )
goo「過去の天気」には夜間の天候の記録は無いため、
[15時]と翌朝[9時]が連続して晴れの場合、夜間も晴れと仮定しました。
(掲載例は、新潟市の天気)

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昨夜はまるい月が薄雲越しに見えていましたが、
シィーングが悪い事が予想できたので無視。
だんだん、こたつから離れられないからだになってきています。
14日、ズームレンズ手持ちで撮影(f=200mm)

雲上くもがみ
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無理やりコンポジット 検証結果は?

2014年01月12日 | 画像処理のはなし
こんな無茶で無駄な事はヤメろっ!」 という声を無視して、
無理やりコンポジット最終回。
(「無理やりコンポジット」 の手順は、前回記事を参照ねがいます。)


Act.3 光学系の焦点距離が異なる
場合のコンポジット結果
拡大率(描画画素)の多い方の画像を縮小してから、コンポジットしています。

[サンプル1]  M27 あれい状星雲 
共通DATA: Cooled60D ISO1600 LPS-P2FIL タカハシEM-200USD PHDGuiding
画像 DATA: 2012/08/20 10分×8枚加算平均 ビクセンR200SS(コマコレクタ3)+Canon1.4X (合成f= 1,120mm)
( 画像クリックで全体画像を表示 )
画像 DATA: 2013/07/09 15分×4枚加算平均 ビクセンR200SS(バーダーMPCCⅢ)+純正EXT (合成f= 1,500mm)
 
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 A,B コンポジット (画像B 74%縮小)
( 画像クリックで全体画像を表示 )

*各掲載画像はコンポジット後、画像処理をおこなったものです。

[サンプル2]  M51 子持ち銀河 
共通DATA: Cooled60D ISO1600 LPS-P2FIL タカハシEM-200USD PHDGuiding
画像 DATA: 2013/03/12 10分×8枚加算平均 ビクセンR200SS(バーダーMPCCⅢ)+Canon1.4X (合成f= 1,120mm)
( 画像クリックで全体画像を表示 )
画像 DATA: 2013/05/04 15分・20分×各9枚加算平均 ビクセンR200SS(バーダーMPCCⅢ)+純正EXT (合成f= 1,500mm)
 
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 A,B コンポジット (画像B 75%縮小)
( 画像クリックで全体画像を表示 )

*各掲載画像はコンポジット後、画像処理をおこなったものです。

最後の検証は、無理やりコンポジットの極み、
Act.4 光学系の焦点距離も、カメラも異なる
場合のコンポジット結果
拡大率(描画画素)の多い方の画像を縮小してから、コンポジットしています。

[サンプル1]  NGC6946銀河 付近 
共通DATA: ビクセンR200SS(コマコレクタ3)LPS-P2FIL タカハシEM-200USD PHDGuiding
画像 DATA: 2010/09/04 5分×15枚加算平均 f= 800mm ISO 800 KissDX(SEO-SP2)
( 画像クリックで全体画像を表示 )
画像 DATA: 2012/08/20 10分×8枚加算平均 Canon1.4X (合成f= 1,120mm) ISO 1600 Cooled60D
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 A,B コンポジット (画像B 54%縮小)
( 画像クリックで全体画像を表示 )

*各掲載画像はコンポジット後、画像処理をおこなったものです。

[サンプル2]  らせん星雲 
共通DATA: ビクセンR200SS(コマコレクタ3) ISO1600 LPS-P2FIL タカハシEM-200USD PHDGuiding
画像 DATA: 2012/09/16 5分×12枚加算平均 f= 800mm Cooled60D
( 画像クリックで全体画像を表示 )
画像 DATA: 2012/10/19 10分×6枚加算平均 Canon1.4X (合成f= 1,120mm) KissDX(SEO-SP2)
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 A,B コンポジット (画像B 96%縮小)

( 画像クリックで全体画像を表示 )

*各掲載画像はコンポジット後、画像処理をおこなったものです。

「無理やりコンポジット」 検証を終えて
冬の日本海側、撮影は絶望的とはいうものの
ずいぶん手間をかけた検証をおこなったものです。
これは決しておふざけでやったものでは無く、「総露光時間100時間」というのも
この趣味が長く続けば、まんざら不可能な事ではないと考えております。
数年もたてば撮影機材も変わる。となれば今回のようなコンポジットも
やってみる価値はあります。

検証結果の評価はおまかせしますが、コンポジットの効果はノイズ低減だけではありません。
もし、数十枚の画像をコンポジットできれば、一見「なめらかだが、眠たい画像」が、
画像処理(マルチバンドシャープなど)により、見違えた画像に・・。
月・惑星の動画処理に似た効果が得られることも期待できます。
(今回の検証でもM33のコンポジット枚数は54枚にもなりました)

毎年同じものを撮ってるなぁ」と思っておられる、あなた。
ハードデスクの空き容量が・・などと言わずに、
保存しておいて、数年分コンポジットしちゃいましょう。


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雪の無い正月でしたが、少し雪が積もりました。(20cm?)
除雪車、初出動でした。

いつも、「記事はむずかしくてわからんが、ポチッだけ。」
という親類・縁者の皆さんが、このところ記事が長すぎてここまでたどりつけません。
かわりに、ポチッをお願いいたします。
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目指すは100時間露光?(「無理やりコンポジット」手順)

2014年01月10日 | 画像処理のはなし
この記事は、昨日の
の続きです。
今回は記事の最後に 無理やりコンポジット手順 も掲載しましたので、
興味のある方はご覧ください。

Act.2 撮影カメラが異なる
場合のコンポジット結果
画素数の多いCooled60Dの画像を縮小してから、コンポジットしています。

[サンプル1] いて座の散光星雲 
共通DATA: NFD300mmF2.8(手製絞りF4) ISO1600 LPS-P2FIL タカハシEM-200USD PHDGuiding
画像 DATA: 2012/06/15 5分×16枚加算平均 ビクセンコマコレクタ3 kissDX(SEO-SP2)
( 画像クリックで全体画像を表示 )
画像 DATA: 2013/5/18am 5分×6枚加算平均 バーダーMPCCⅢ Cooled60D
 
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 A,B コンポジット (画像B 75%縮小)
( 画像クリックで全体画像を表示 )

*各掲載画像はコンポジット後、画像処理をおこなったものです。


[サンプル2] アンドロメダ大銀河 
共通DATA: ビクセンR200SS(口径200mmF4) ISO1600 LPS-P2FIL タカハシEM-200USD PHDGuiding
画像 DATA: 2012/10/14 5分×16枚加算平均(2枚モザイク) ビクセンコマコレクタ3 kissDX(SEO-SP2)
( 画像クリックで全体画像を表示 )
画像 DATA: 2013/09/09am 10分×16枚加算平均(2枚モザイク) バーダーMPCCⅢ Cooled60D
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 A,B コンポジット (画像B 75%縮小)
( 画像クリックで全体画像を表示 )
モザイクする前の各画像をコンポジットしてから、モザイクしています。

*各掲載画像はコンポジット後、画像処理をおこなったものです。

コンポジットにより更に低ノイズのなめらか画像になっているのですが、
手間をかけた分の成果はあるのか?あなたの判定は。
(注) トリミング画像=等倍 全体画像=35%縮小

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理屈では1年かけて2時間露光を5回撮影。これを5年続ければ
総露光時間100時間を達成!
次回以降、撮影光学系もカメラも異なる画像を無理やりコンポジットしちゃいます。
初撮りさせてくれぇ~。

雲上くもがみ
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無理やりコンポジット 手順
*連続撮影した画像は、あらかじめコンポジットまで済ませておきます。
(以下の画像処理手順はステライメージ7の使用を想定しています。)

Step1 基準点のピクセル座標の記録
基準点となる星を2つ選択し、それぞれ座標位置(ピクセル値)を記録します。

基準点の選び方のポイント・・・通常のコンポジットの場合はできるだけ離れた対角にある星を指定しますが、
撮影した光学系が異なる場合は、歪曲収差の違いによるずれを少なくするため、
2つの基準点は中心から画像の幅の1/4ほど左右に離れたものを指定します。
基準点を対角いっぱいに指定してコンポジットすると、中央部でずれが最大になってしまいます。
推奨の基準点指定位置(例)

Step2 基準点の距離(ピクセル数)を計算
記録した2つの座標位置より、ピタゴラスの定理で2点間のピクセル数を計算します。
計算結果からバーダー社のコマコレクターを使用した方が、わずかですが焦点距離が長い事がわかります。

Step3 拡大率の大きい方の画像を縮小
今回の例では、画像Bの方をわずか縮小します。

Step4 縮小した画像の基準点を再設定
縮小すると、基準点がクリアされますので画像Bの基準点を再設定します。

Step5 コンポジットの実行
画像Aと縮小した画像Bを加算平均でコンポジットします。
コンポジット実行後の画像です。
位置ずれや回転ずれは、トリミングで対処するしかありません。

コンポジットが完了した画像は、このあと順次画像処理を行っていきます。

* 質問などありましたら、右サイドバーのメッセージ(非公開)にて問い合わせ願います。
コメント (6)
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重ねりゃいいってもんじゃない?(無理やりコンポジット)

2014年01月09日 | 画像処理のはなし
天体写真にとって、コンポジット(重ね合わせ)は画像処理の基本です。
(いろんな理由から、長時間の露光ができないという事もあるのですが・・)

天体写真では、目に見えない暗い天体を浮かび上がらせるため、
暗い部分のわずかな明暗差を拡大しなければなりません。
その結果ふつうの写真では目立たない暗部のザラつきまで強調され、
見にくい画像となってしまいます。
コンポジットでザラつきを平均化し、その際に星の位置を合わせて
重ね合わせることにより、目的の対象を強調することもできます。

わたしが画像処理に使っているステライメージ7では、
ずれている画像でも基準位置を指定することにより、
重ね合わせが可能です。

前回記事 では、
冬の入り口で空の状態が悪く、露光時間が稼げなかったため、
一部は1年前の画像とコンポジットしました。
別の日に撮影したものを、コンポジット・モザイク合成した作品は時々見ますが、
一年以上も前の画像とコンポジットするという例はまれです。
その理由はたぶん
カメラや撮影する光学機器が変わってしまうため、もあると考えます。
ステライメージ7では拡大縮小をやってまで、ずれを合わせることはしてくれません。)

前回記事で1年前の画像とコンポジットしたものは、
カメラも、撮影に使った反射鏡筒(R200SS)も同じでしたが、
コマ収差を補正するためのコマコレクターが異なっていました。
カタログではいずれも”焦点距離を変えずに収差を補正”とあったのですが、
重ね合わせたところバーダー社が1%程長め(ビクセンが短め?)で、
更に像の歪み(歪曲収差)も異なっていたため、ずれてしまいました。
結局、拡大率の大きかった画像の方を縮小してコンポジットを行いました。
(この手順については、次回以降の記事の中で説明しますので
興味のあるかたはご覧ください。)

この一連のコンポジット手順は、撮影機材やカメラ変わっても可能な事に気づき、
無理やりコンポジットした画像でも、その恩恵は得られるのか?
実際の画像で検証してみることにしました。
検証は、以下の様に徐々に条件を厳しくしていきます。
Act.1 コマコレクターのみ異なる
Act.2 撮影したカメラが異なる(+コマコレクタも)
Act.3 撮影した光学系の焦点距離が異なる(+コマコレクタも)
Act.4 撮影したカメラも光学系の焦点距離も異なる(+コマコレクタも)

今回は前置きが長くなったため、ACT1のみ検証します。
Act.1 コマコレクターのみ異なる
場合のコンポジット結果

[サンプル1] 網状星雲(西側) 
共通DATA: R200SS(D=200mmf=800mm) ISO1600 Cooled60D LPS-P2FIL タカハシEM-200USD PHDGuiding
画像 DATA: 2012/08/24 10分×8枚加算平均 ビクセン コマコレクタ3
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 DATA: 2013/09/29 5分×13枚加算平均 バーダーMPCC MarkⅢ
 
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 A,B コンポジット (画像B 99%縮小)
( 画像クリックで全体画像を表示 )

*各掲載画像はコンポジット後、画像処理をおこなったものです。

[サンプル2] M33さんかく座銀河 
共通DATA: R200SS(D=200mmf=800mm) ISO1600 Cooled60D LPS-P2FIL タカハシEM-200USD PHDGuiding
画像 DATA: 2012/09/17 10分×12枚加算平均 ビクセン コマコレクタ3
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 DATA: 2013/10/02 5分×36枚 10/07 10分×6枚 加算平均 バーダーMPCC MarkⅢ
 
( 画像クリックで全体画像を表示 )

画像 A,B コンポジット (画像B 99%縮小)
( 画像クリックで全体画像を表示 )

*各掲載画像はコンポジット後、画像処理をおこなったものです。

求めているものは (A+B)÷2 という平均化ではないのですが・・
あなたの判定は?

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無理やりコンポジット、その効果は微妙?
それでもこの時期、撮影もできそうにないので
次回はもっと無理やりな検証を実施予定です。
うまくいけば数年かけて、総露光時間100時間も目指せるのですが・・

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「天体アルバム2013」 11・12月登録分

2014年01月07日 | 天体アルバム2013
現在の機材・撮影技術で自己満足できる作品にラベルを付け、アルバムにしています。
( 天体アルバム2013 登録にあたり、画像処理を再度行っています。 )

(最終更新日 2014年01月07日)

11 月
11月に入ると雪国新潟は、めっきり星の見える夜が少なくなってしまいます。
それでも2013年は11月に6夜も撮影する事ができました。

2013/11/01~02am
南天に低い銀河のため、露光時間がかせげません。このため2012年に撮影したものと重ね合わせを行いました。
画像クリックで銀河部分を拡大して見ると、ザラザラ感が改善されてるのがわかります。

北を右側にしましたが、向きが変わっただけでも新鮮に見えるから不思議です。

2013/11/05~06am
この画像も昨年撮影したものとコンポジットした結果、総露光時間約3時間となりました。

2013/11/17am
同じ日の早朝に、不安定な2階ベランダで撮影したものです。
話題のアイソン彗星は、残念ながら太陽最接近時に崩壊してしまいました。


12 月
12月は早い積雪はなかったものの、雲の切れ間から2晩撮影できただけ。
薄雲で透明度が悪く、迷ったのですが1枚だけ。

2013/12/25~26am
IC1805(ハート星雲)部分は12/04撮影分とコンポジットしています。
2枚モザイクにしましたが、月の出により露光時間が不足でした。

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これで「天体アルバム2013」登録完了です。
天体アルバム2014」の初撮りはいつになることやら・・
昨夜は移動性高気圧の通過で、心の準備だけはしていたのですが、
晴れたのは夜が明けてからでした。

 新春特別企画 そら(宇宙)のかるた 
展示中です

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