雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

集中できずに飛び石撮影 その1(ウクライナに平和を!)

2022年03月12日 | 天体写真(系外銀河)
3月になってやっと今年の初撮りができた事は前回記事で報告済ですが、
更にその4日後の8日と、1日おいた10日夜にも
雲が切れる時間帯があったので頑張って撮影しました。

まずは8日夜ですが、夜半前は太くなった月が西空にあり
月が沈むと今度は2時ころから雲が出始めるという悪条件。
普段なら設営しないのですが、
連日のウクライナへの侵略戦争報道で行き場のない怒りやモヤモヤから
一時的に離れたくて思い切って設営しました。
(とはいっても リモート撮影中はネットでウクライナ情報を ・・)

3ヶ月も休止していたこともあり 集中できる心境ではなかったのですが、
それでも機材の設営・設定は体が覚えていたのでスムースに進行。
赤道儀の極軸設定後に鏡筒を天頂に向け、ステラショット2の自動導入設定も終えて
明るい星を使ってバーティノフマスクでピント調整をおこなったのですが・・
マスクがつくる光条がブレて正確なピント位置が定まりません。
そこで初撮りした4日の画像も調べたところ ・・
薄雲の中での撮影だったのですが 良くみるとやはりブレています。
休止中の3ヶ月で光軸がズレたのだろうと考えて 事後の調整作業のために焦点内外像だけ撮っておきました。
そんなに光軸が大きくズレているようには思えなかったので撮影に入る事にしました。
実は1日おいた10日の撮影時にこの現象の原因が判明しました!
上の画像からこの原因がわかった方はエライ!(ヒントはピントがあった中央の星像)

これで更にモチベーションが下がった事は否めないのですが、
最初のタイトルに選んだおおぐま座の銀河コンビM81 & M82で更なるトラブルが発生。
短時間露光(5分)はほぼ順調だったのですが、その後の20分露光でガイドが突然乱れる現象が多発。
安定していた自動ガイドが突然乱調する現象が多発!

その結果 長時間露光(20分)を何度もやり直す事になりました。
結局20分露光に12回挑戦してまともだったのはたったの2枚だけ。
(最初は別室でウクライナ情報を見ていたのですが、ガイドグラフをずっと監視していて乱れたらすぐやり直しする戦術に)

σクリッピング(他の画像と大きく異なる部分を除外する処理)でなんとかなりそうな画像を加えて処理した画像です。

M81 & M82 (おおぐま座)  
( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )
( タテ構図で撮っており 北の方角は右になります )

撮影DATA : 2022/ 3/ 8 23:30’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 20分 × 枚  ISO 3200 LPS-D1 Cooled 60D (冷却オフ CCD +5 ℃前後)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド)ステライメージ9(画像処理)
星の色を飽和させないための短時間露光(5分)8枚は σクリッピングでは効果が期待できないため使用しませんでした

恒例となっているので”只今撮影中ショット” も撮影しています。

3月 9日am 0時59分~ TamronZoom(f17mmF2.8) 30秒×4枚 ISO1600 ソフトフィルター kissDX(フィルタ改造) 三脚固定撮影

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ウクライナで起きていることを毎日見ていると、心がどんどんトゲトゲしくなっていきます。
核兵器まで持ち出してなりふり構わず ”力は正義” とあざ笑うプーチン政権。
プーチン大統領の脅しの前に自国が巻き添えにならないよう振る舞う西側の世界第一位の軍事大国。

そんな中で 愛する国土と家族を守るため死を覚悟して戦うウクライナの人々に栄光あれ。
書かずにはいられなかったのですが、天体写真ブログですので この戦争に関するコメントで炎上は避けたいです

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やっと初撮りできたのですが・・・

2022年03月06日 | 天体写真(星雲・星団)
冬は星がほとんど見えない日本海側の越後の住民ですが、
それでも真冬の1月2月でも一夜くらいは晴れてくれます。
ところが今年は雪は比較的少なめだったものの天体写真は全く撮影できませんでした。
3月に入った4日の夜になって、夜半前に2時間ほど雲が切れそうということで
今年初めて機材を設営しました。
ふたたび雲が出始めた22時50分ころ
予報通り雲の無い時間は2時間前後しかなかったのですが、今年の初撮りとなりました。

SCW予報どおり21時から23時の間は雲が薄くなったのですが
空の状態から星雲や系外銀河はあきらめて
薄もやがあってもなんとかなる散開星団を撮影しました。

M35 付近  (ふたご座)  
やや左上 M35( NGC 2168): 距離 2,800光年 視等級 5.1等級 視直径 28’ 散開星団 
( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )
M35はやや左上のまばらな星団、中央やや右下の密集した小さな星団はNGC2158でM35の5倍ほど遠くにあります

撮影DATA : 2022/ 3/ 4 21:55’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド)ステライメージ9(画像処理)

上の画像の ”只今撮影中ショット” です。

3月 4日22時12分~ TamronZoom(f17mmF2.8) 30秒×4枚 ISO1600 ソフトフィルター kissDX(フィルタ改造) 三脚固定撮影

昨年12月9日の撮影から約3ヶ月ぶりの撮影になるので トラブルの発生は覚悟していたのですが、
ステラショット2Cooled60Dカメラを認識できず 6Dに変更して撮影しました。
(翌日検証したところ、USBハブの電源コードの差し忘れが原因と思われる)

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ロシアのウクライナへの侵略戦争の映像が連日テレビで報道される中で
どうしようもない怒りやモヤモヤだけがどんどんたまってつらいです。

ウクライナの人たちが一刻でも早く安全な地域に脱出できますように。

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