契丹て?                                 記事のタイトルを入力し

2012年09月11日 | art

久々の更新。
このところ、毎日時間が足りない。
やはりこの夏は身体に堪えたし、やらねばならないこと、考えねばならないことがどんどん溜まっていく。

そんな中、レッスンの帰りに藝大美術館で開催されている「契丹」展に寄る。

                  

実は新聞屋さんに招待券をいただいたので…
なので、契丹という言葉は知っているけれど、かつてのモンゴルあたりにあった国?ぐらいにしか思っていなかった。
歴史はすごい苦手、日本史も世界史も。

実は契丹(遼王朝)とは10世紀初頭にモンゴル平原で生まれ、200年で滅亡してしまった遊牧民を主体とする王朝だそうだ。

そして、今回の展示は契丹の3人のプリンセスに関する遺跡から出土した、様々な遺物や宝物が展示されている。
実際にどのような文化をもっていたのか、勿論私には分からなかったが、ひとつひとつ鑑賞していくとなかなか興味深い遺物たちが目を引く。
まだ完全な唐三彩にはなっていない陶器や織物、宝石のちりばめられた鏡箱や皮袋を模した白磁の壺。
周囲の国の影響を受けているのがわかる。
若くして亡くなったプリンセスが葬られる時に被った金のマスクや、変わった造形の木棺は興味を惹いた。

         


多分チケットを頂かなければ、絶対に足を向けなかったはず。
今まで知らなかった文明を少しだけ知り得た。

 

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高橋由一展

2012年05月29日 | art


レッスンが終わってから、てくてく歩いて藝大美術館で開催中の「高橋由一展」へ。

途中にあるレストランを眺めては、今は亡き姉と来たお店だわ…などと思いながら、遠くの記憶を手繰り寄せては、ひとつ溜め息。
どこに行っても、どこを歩いても、姉との思い出が詰まりすぎている。

美術館は空いていた。

           

高橋由一といえば、代表的な作品は「鮭」だが、今回は由一が描いた3枚の「鮭図」が一堂に公開されている。
以前に笠間の日動画廊で板絵の「鮭図」は観たことがあるが、私にとってこの一番有名な「鮭」は初めて。

由一は近代洋画の開拓者、最初の洋画家と言われているが、作品を観ても油絵に対して深く試行錯誤を重ねているのが手に取るようにわかる。
興味深かったのは、静物画の「読本と草紙」。

そして、これも有名な重要文化財の「花魁」
実在の花魁「小稲」を描いているが、浮世絵などに描かれた美しい花魁とは違い、それこそ生身の女そのもの。
どこにでもいそうな女性を彷彿とさせるが、観たそのままに描かれてしまった小稲は、その絵を見て泣き出してしまったとか。

由一の信条は「対象物をこれ以上美しく描かない」そうだが…。

           

 

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スーパーリアリズム

2011年11月04日 | art


時々、気持ちがドンヨリとして、家にいると色々と考えてしまう。

なので、夫が連休になったので、以前から興味があった写実絵画専門のホキ美術館へ一緒に出かけることにした。
ちょうど母もデイケアに出かける日だったし。

ところが、首都高に乗れば、何故か空前の大渋滞。
ウィークデーとはいえ、今までに遭ったことのない渋滞で、予定の倍の時間が掛かってしまった。


千葉にあるホキ美術館は、個人コレクションのそれもスーパーリアリズムというか、ハイパーリアリズムというのか、すべてが写真と見紛う如く、精密に緻密に描かれた写実の絵画ばかりを集めた美術館なのだ。

写真かしら?と思ってしまうけれど、鑑賞しているとその写真に思えてしまう絵画からも、特に女性を描いた作品からは画家それぞれの個性が見えてくるのが興味深かった。
それに、藤井勉が今年描いたという 「生/Life Force」という作品にここで出会えるとは思わなかった。

リアリズムに徹して描かれた薔薇の花の絵を沢山並べた中に、林武(だったような?)が描いた彼特有の薔薇の絵が何故か掛かっていた?
ということは、対比?

      

ミュージアムレストランでイタリアンの昼食をいただき、美術館自体の建築のユニークさも興味深く、ぐるりと周囲を巡れば、周りは普通の住宅地。
家の前に、こんな美術館があるのもイイカモ。

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日本伝統工芸展

2011年09月28日 | art


日本橋三越で開催されている「第58回日本伝統工芸展」に行く。
今年もMさんから伝統工芸展の葉書をいただいた。

学生時代に、いつも将来を語り合ったMさんは、その時のまま未だにこの道一筋。
初めて伝統工芸展へ行ったのは、Mのゼミの先生の作品が入選した時だった。
その頃はまだ伝統の工芸そのもの、という作品が多かったけれど、Mが言うように最近は年々デザイン性が高く、尚且つ卓越した技術が求められているよう。

今回のMの打込象嵌花器も、彼女の持ち味の繊細なデザインだった。

先日の「日曜美術館」は、この伝統工芸展を取り上げていたが、中田英寿がゲストとして出演をしていた。
伝統工芸と中田英寿の組み合わせは、なんとも異質と思ったけれど、海外で日本の工芸について質問されることが多く、それ以降各地の工芸の現場を訪ねているらしい。

さて、そろそろ作品の感想メールと更なるエールを送らねば。

 

 

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星月夜 the starry night

2011年08月19日 | art


夏風邪も大分良くなって来た。
しかし、今日のこの暑さ。
まだ、だるさを感じ、ついついソファで寝転んでしまう。

目の前の書棚に目をやれば、私が集めた画集や、好きな本が並んでいる。
そして、今まで鑑賞した美術展の図録が何冊も。
最近はそんな図録も、よほど感動しなければ買わなくなった。
というのも、高くて。

その仲に「ニューヨーク近代美術館展」
つまりMOMA、多分第1回かも。
1993年の美術展の図録が目に入った。
手に取り、ぱらぱらと見ていると。

あ~~、先日ゴッホの「星月夜」が観たいなどと書いたが
このときに既に観ていた。
なのに、すっかり忘れていた。
18年前とはいえ。
大丈夫か、わたし(笑)

というのも、ゴッホのこの「星月夜」「夜のカフェテラス」などは特に好きなのだが、お気に入りだからこそ、私の中で勝手にイメージが大きくふくらんでしまっていたような…。

山越に明けてくる夜明けの頃と、その光景が特に畏怖心を引き起こし詩的でもある、と素人の伝道師でもあったゴッホは言い。
身をよじっているように見える糸杉。
この世の終わりでもあるかのような爆発しそうにうねっている激情的な夜空の光景は、1回観たら忘れられないと私自身が思いながら、実際忘れていた(苦笑)

だんだん思い出してくると、実物を観るまでは、大きなキャンバスにダイナミックに描かれた作品だと思い込んでいた。
しかし、実際の作品は30号くらいの意外に小品だった。
それを大作とおもわせてしまうところがこの絵の魅力のひとつなのかもしれない。

と言いながら,観た事もすっかり忘れていてはね……サイテーです。


     

 

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