私のレッスンが終わった後に、久しぶりにピアノとヴォーカルの音楽仲間と待ち合わせて、私としてはシーズン二度めのお花見とランチ。
勿論、最初は震災の話題から。
私以外は、とても原発問題にナーバスだった。
私自身は気にはしていてもどうすることもできず、更に気持ちがネガティブになるので今は開き直り状態。
それでも上野は満開の桜が春風に乗って散り始め、例年より人出は少ないそうだが、行き交う人達はとりあえず幸せそうに花を見上げている。
午後にも激しい揺れがあり、そのせいで上野の博物館も美術館も早仕舞いをしていた。
まして、上野はパンダがいるので動物園付近はお花見のついでに長い長い列ができて賑やか？と思ったら、そんな雰囲気も感じられず静かだった。
趣味や興味そして価値観が近いのでお喋りに花が咲き、気がつけば５時間以上３人で喋り続けていた。
そのうえ、ピアノさんは学校の後輩ということがわかり驚き。
おふたりと別れ、先日オープンしたばかりの上野エキュートで夕食のお弁当を買い帰路についた。
久々に、喋り疲れた。
庭の片隅に、今年もスミレがひっそりと咲いていた。
すっかり春になったというのに、今年はどこか季節感がつかめない。
そして、昨夜は地震の恐怖を再び味わうことになった。
震災後１ヶ月以内に、大きい地震があるとは聞いていたけれど本当だった。
週刊誌を読めば、かつての冷戦時代に東京にも今の１万倍もの放射能が降っていたという。
多くの人がその時代を健康に過ごしてきたから、注意は必要だが、過度に心配する必要はないというけれど…
亡父が、広島の原爆投下の１週間後に、市内に入った話を思い出した。
だからといって、癌にもならず９０過ぎまで元気だったし。
しかし、やはり放射能は怖い。
今もテレビで、これから夏に向かっての節電の話題をやっている。
新宿に行ったときも、テナントの入っている商業ビルはデパートと違って節電をしている様子も無く、あっかるいし暖房も効きとても暑かった。
そういえば、いつ頃だったのか、午後の何時間かテレビ放送がお休みの時があった。
今だって、午後はほとんど再放送ばかりなのだから、輪番でテレビ局も百貨店もお休みすればすればよいのに。
今年も、友人たちとお花見の一日を持つことができた。
去年は雨で諦めざるを得なかったけれど、今回は絶好の快晴に恵まれ、私の好きな新宿御苑にでかけた。
勿論、高島屋で御花見弁当を買って。
いつも来るのは４月下旬の八重桜の頃ばかりだ。
こうしてソメイヨシノなどの桜を観に来るのは、私は初めてだった。
それに、やっと湘南新宿ラインも復活したし、友人たちと会うのも、私の誕生日以来のこと。
お彼岸や、まして大震災があったりと…
そんなひと月ほど会わなかった間に、ひとりの引越しが急遽決まったりと、日常ばかりか少しずつ生活も変化していくようだ。
新宿御苑は宴会禁止なので、勿論酒類も持ち込み禁止。
「酒類の持ち込み禁止のため手荷物検査をします」などの看板が、入り口に立っているのには驚いた。
検査している無粋な様子は無かったけれど。
つい最近までは、売店で売っていたというのに……
御花見弁当
しかし、見渡せば缶ビールをこそっと出して飲みながら、お弁当を食べている方たちも。
まぁ、１缶ぐらいはね。
これが週末になると、あのような看板を出したいくらいに騒ぎまわる、とんでもないヤカラがいるのだろうか（苦笑）
御苑の松は高くのびないようにと、上が平らになるような樹形
こうして、花を愛でる春を持てたことに、今年は特に感謝した一日だった。
やっと、映画館も再開されたので、震災で延期になった「オーケストラ！」をユナイテッドシネマに観にいった。
これも去年、ミニシアターで好評だった作品。
ちょうど父の具合が悪い時に上映され、結局観に行くことが出なかった映画だった。
なのに、やっと近くで上映されるので楽しみにしていたというのに、また延期になり、レンタルショップに行けばすべてが貸し出し中。
でも、こういう音楽映画は音響のよい映画館で観たいし…
どこまでも縁がないと諦めていたら、遅ればせながらも上映されることになり早速行くことになった。
いつもだったら気儘に１人でふらっと行くけれど、休みで夫がいたので仕方なく（苦笑）誘うことにした。
笑いあり、涙あり…
そして、最後は予定調和で終わるけれど、かつてのソ連時代の暗い時期をベースに、解体されたオーケストラの楽団員を再び寄せ集め、パリでコンサートをするという奇想天外の物語だ。
クラシックの名曲が次々と流れ、最後のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲で感動の波がくる。
隣で夫が鼻をグシュグシュさせているので、花粉症が始まったかと思ったら、ナント泣いていたらしい。
へ～、この人って映画を観て泣くのね…と、初めて気づいた記念すべき映画でもあった。
しばらく停電が無かったので、心身的にもゆったりとしている。
何しろ停電時の真っ暗な中で、ロウソクと薄暗い懐中電灯の灯かりの中でなにもできずじっとしていると、母はすぐ息苦しいと訴えるし…。
確かに、私もなんとなく息苦しくなってくるのだ。
暗闇の中で長期間に亘り、暮らす実験をテレビで観たことがあったけれど、精神面が一番に影響を受けることを思い出した。
なので、通販サイトで調べ、早速ＬＥＤのランタンを２個注文。
市内のホームセンターも、キャンプ用品を扱っているところも、どこも売り切れだった。
今日、そのランタンが思ったより早く届き、とりあえず一安心というところ。
ところが、停電は月曜日まで中止とか。
嬉しいはずなのに、人間とは我儘なもので（私だけかも）心のどこかで、早く停電の時に使ってみたいなどと、不謹慎に思っている私がいた。
