
ここ二、三日、暖かかったのですが、今朝は、ぐっと冷えました。
おまけに、陽射しもありません。
微かにオレンジに染まり、夜明けの空と見まがう空も、
とっくに日の出の時間を過ぎています。
それもその筈、小寒(5日)を過ぎ、これから寒さは、いよいよ本番ですものね。
そんな中、いつもと違って、おずおずと遠慮深そうに顔を覗かせた太陽・・。
でも今日は、ほとんど雲に隠れていた方が、多かったようです。
太陽にも、実に様々な顔がありますね。
ところで、今日のような冬の寒い日・・。必ずと言っていいほど、思い浮かぶもの。
それは、暖炉です。この季節になると、無性に暖炉に対する憧れが膨らんで来ます。
“・・・すみれの丘の白い窪みの上で、
西の空が炎のように赤く燃え、
アンは、居間の暖炉に岩楓の薪を燃やして座っていた。
炉火というものは、いつ見ても美しいものだと、アンは思った。
それは悪戯好きで、思いもかけない事をする。
部屋の一部がパッと現れ、又去った。絵が浮かび出て、又消えた。
影が潜んだり、跳ね出したりした。・・・・・”
【「炉辺荘のアン」 第12章】


その暖炉の前で、お茶を頂く事に
しました。これは勿論、空想です。
「空想には、節約の必要
が、ないからいいわ。」
と言ったのは、 アン ですが、
本当にその通りですね。
今日は日本茶です。でも、紅茶風の頂き方で。
となると、BGM は欠かせません。
さすがに、一時の 「海の上のピアニスト」 は、飽きました。
取り出したのは、ヘンデル作曲、パイヤール室内管弦楽団演奏の、「オルガン協奏曲」。
いつものテーブルには、グリーンのテーブルクロスを敷きました。
(探していたそれが、出て来ました) その上から去年の秋に仕上げた、
【レースのクロス】 を。
蝋燭を灯し、今日はお香(珈琲の香り)を。そして、香炉も変え、庭のパンジーを手折り・・。
準備完了。やはり、これらの小物は、お茶タイムには、欠かせません。
黙っているけれど、なぜか色々な事を語りかけてくれるような気がしてなりません。
そうそう、コップは今日も大好きな萩焼で。茶託は、「たち吉」 の漆器です。
今、読んでいる小説、『世に棲む日々』 も、萩が舞台ですから丁度いいですね。
気分は・・私も・・幕末の萩に、います。ちょっと騒々しい? ようですけれど・・。
でも・・女、子供には、あまり関係ありませんから、いいですね。