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これもおぼろに霞んだ太陽が・・。
そう言えば・・今朝の “有明の
(三日)月” も、いつの間にか、
真南に移動し、これもおぼろに、
顔を出していました。
それにしても、
いかにも寒そうな冬の空ですね。
実際、起床時の気温は、
昨日より1度低いだけなのですが、
本当に寒く感じます。
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今日も、ストーブの上のやかんが時折、微かな音を立てています。
長閑(のどか)で、穏やかな午下がり・・。
アン風に言えば、“薔薇色の陽が射す冬の午後”でしたね。
午後になって、薄~い水色の空が戻って来たのですが・・。
でも、空の神様の・・光の匙加減は、なかなか思うようには行きません。
“アンは・・・・・燃え盛る炎を眺めていた。
楓の薪からは何百年も蓄えられた日光が、
輝き出ているかのようだった。
読んでいた本は、床の上に滑り落ち、
半ば開いた唇に微笑を浮かべながらアンは夢見ていた。
生き生きとした虹のような幻想の中から、
煌めくスペインのお城が現れ、そこから素晴らしい、
心を奪われるような冒険がアンに降りかかって来た ――”
お部屋の中が程良く暖まり、心地良いリズムを伴った微かな振動音・・。
気持ち良くて、つい、うとうと・・。私だって、そうですもの。
この、うとうと・・とりわけ気持ちがいいのですよね。~という訳で・・。
シャキッとするために、思い切り熱いほうじ茶を入れました。
今日は、ともすれば、お日様が光を出し渋っていますので、
私は、いつものように、いいえ、寧ろウキウキと蝋燭を取り出しました。
オレンジの、幸せ色の灯りに会うために・・。
蝋燭は、新品の物もいいけれど、溶け出した物や小さくなった物も、
趣があって、素敵です。それに、ぼんやり写し出された陰翳にも、飽きる事がありません。
蝋燭を灯している間は、その場を絶対に離れる事はしませんが、
やはり火屋(ほや)が、あった方が安心ですね。
硝子を通して見る焔も、それはそれで素敵ですから。
ところでコップは、何焼か失念してしまいましたが、厚手の物です。
雑貨屋さんで求めたものですが、少しエスニックな感じがしないでもありません。
萩焼の一輪ざしには、庭から手折って来た水仙を・・。
そうそう萩焼で思い出しましたが、例の『世に棲む日々』、
昨夜、やっと読了しました。この本で、大ファンになった高杉晋作。
命を賭(と)して闘い、奮闘したのですが・・。
僅か28年の生涯。いえ、正確には27年と8ヶ月。
疾風のように駆け抜けた人生でした。