【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

二つの月

2012-11-02 18:25:05 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編








その年の 11月 は東風と霧の
陰気な月であった。
時には砂州さすの向こうの灰色の海を
よぎったり、又は漂って来る
冷たい霧の他何もない日もあった。
身を震わせているポプラは
最後の葉を散らしてしまった。
庭は枯れ、色や個性は一切なくなっていたが、
アスパラガスの床だけは
今なお美しいジャングルのようだった。
                  【「炉辺荘のアン」 第29章】
 





   こんな空で明けた今朝。
  空の上を蓋(ふた)を
  したように雲が覆って、
  いかにも重苦しい空。 

   こんな空こそ、アン の言う
  “11月の空だわ・・” と思ったり。

   しかしながら秋の空は
  移ろいます。

   その後、雲の架け橋状態? 
  になりやがてそこには何もなくなり・・。
  かと思えば一面、真珠色の空。兎にも角にも趣きのある空です。




   さて、こちらのお菓子は、
  仙台銘菓、「萩の月」 です。

   この度、お向かいに引っ越して
  来られた方からの頂き物。

   美しい絵が描かれた箱に
  1個ずつ入れられたそれは、
  大きさはやや小さめながら
  私の好物、「月でひろった卵」
  と外見も味も、
  ほとんど同じ物です。

   折角ですので今日はこのお菓子をお茶請けに、
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 の開店と致しましょう。

   
     ところで前述の記し方、ちょっと変でしたね。
    先に製造したのは仙台の 「萩の月」 なのですから、
    山口の 「月でひろった卵」 の方が似ているのですね。 

     それにしても、つい最近、「月でひろった卵」 を
    頂いたばかりですので、何とか味の違いが分かりますが、
    初めての方は、同じように思われるのではないでしょうか。

   しかも 「月でひろった卵」 は、製造元は山口の柳井ですが、
  あの城下町萩でも堂々と売られています。

   城下町 「萩」 と植物の 「萩」(ミヤギノハギ)の名を付けた 「萩の月」。
  「月でひろった卵」 と混同する人がいても不思議ではありませんね。

   それでも絵の美しさと、1個のお値段が30円も安い・・
  軍配はどうしても 「萩の月」 に上がりますね。

   山口の 「萩」 と仙台の 「萩の月」 の萩つながりから、
  「二つの月」 というタイトルにしましたが、似たお菓子の多いこと!

   何と紛らわしい 「荻(おぎ)の月」 というのもあるそうです。
  「松の月」 「那須の月」 「箱根路の月」 等など・・。
  枚挙にいとまがありません。