【赤い紅葉(もみじ)を背景に】
沈黙と黄昏が庭に立ち込めていた。 (中略) ポプラを渡る夕風が悲し気な気味の悪い 古代の呪文のような音を立てていた ―― 昔の思い出の切れ切れの夢を思わせた。 2人の前にはほっそりした姿の良いポプラの 木がとうもろこし色とエメラルド色と 薄れ行く薔薇色を溶かした西の空を 背にして立ち、黒ずみ震えを帯びた 妖精のような美しさで葉も小枝も 全てくっきり浮かび上がっていた。 【アンの夢の家」 第26章】 |
朝方、強い雨で目覚めたのは何時頃だったでしょう。
再び眠りに着き、起床した時には雨は上がっていました。
しかしながら、今にも降り出しそうな重い空に変わりはありません。
その重い空のまま、今日は1日が経過して行ったものです。
そんな今日は、アース色の世界。
だからこそ、真っ赤な紅葉(もみじ)と落葉の鮮やかさに、クラッ!?
そしてもう1つ。
紅葉(もみじ)が赤くなるのにつれ、
比例するように朽ちて行った藜。
先日も述べましたが、
それはそれで晩秋の風情たっぷり。
しかも、かそけき
繊細な葉っぱに比べ、
決して美しいとは言えない藜の花。
おまけにその小さな花は、
花瓶に挿そうと思っても
ポロポロ落ちてしまって。
「犬蓼(イヌタデ)」 のように
ドライフラワーにもなりません。
でも、そんな藜の、
せめてもの晴れ舞台。
真っ赤な光に包まれています。
そうそう、右上の葉っぱは、
「ヘクソカズラ」。
他の植物にまつわり付き、触ると独特の匂い。
ある意味、厄介な植物ですが、こんな風に紅葉するのですね。
ともあれ、敬意を表してパチリ。