【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

冬ざれの道

2009-01-21 18:08:38 | 路傍の花~道草


   今日も太陽は、
  日光を出し惜しみしています。

   それでも朝早くには、
  時折、薄日も射していたのですが・・。

   天気予報通り、
  午後には雨が降り出しました。

   と言っても、一体、
  いつ頃から降り出したのか・・。

   気付いたのは、午後 3 時頃・・。
  音もなく、静かな雨です。

   今日は、本当に久し振り、出掛けて来ました。
  と言っても、街の中心部まで自転車で下りただけなのですが・・。

   寒さもあって、最近すっかり出不精になってしまっている私・・。
  それでも、ついこの間まで黄金色に輝いていた周りの景色は、
  びっくりするほど、冬枯れの灰色の景色に、一変しています。

   久し振りの外出は・・そんな事も珍しくて・・。
  今日の空のせいもありますが、これこそが、
  アン の言う、「色彩のない世界」 なのだと、
  妙に感心してみたり・・。

   この所は、毎日ストーブを暖炉に見立てて?
  空想に耽ってばかりいたものですから、
  こんな事ですら、新鮮? です。
  それと言うのも・・。

   先日来からの、『世に棲む日々』 にあるかも知れません。
  ふと・・ある場面を思い出してしまったのです。

   高杉晋作の嫁、お雅が萩から晋作のいる下関に旅する時の事。
  (この時代は、こんな事は、まずありません)
  何もかもが珍しくて ―― と、後にお雅は語っています。

   “萩から下関に行く街道に、
  世間ずれた者にとっては珍しい
  ような風景や事柄は一つもない。
   
   が、お雅にとっては、
  雲雀峠を越える時、そこに落葉樹
  の原生林があって、恐らく、
  たらの樹であろう見慣れぬ巨樹が
  白い樹身に枯れ蔦を絡ませながら
  一個の怪物のように、
  そそり立っていた。

   それを見るだけでも ―― あれ、
  あのような樹が。と、珍しく・・・
  山道を下る度に村がわだかまっている事にさえ、
  世の不思議のように思えた。・・・・・”
         【「世に棲む日々」 Ⅲ】

   いやはや・・何とも感化されやすい私です。
  ところで、右上の写真は、【以前】 、申していました、
  けもの道が通れるようになって・・という、それです。

   この径をまっすぐ辿ると ・・それこそ、『お化けの森』 に通じるような径。
  先に行ってみたい気はしたのですが、何分にも今にも泣き出しそうな天気。

   それが心配で ・・? 引き返してしまいました。
  この先に一体何が・・? 後のお楽しみと致しましょう・・。

 ※ 前回は、径の向こうは、「妖精の国」 だったのですね。
  思えば・・秋晴れの良いお天気だったようです。
  逆に今日のような薄ら寒い天候では、「お化けの国」 も仕方ないのかも知れません。

幸せ色の匙加減

2009-01-20 16:56:56 | 趣味の器(壺)~その他


   真珠色の空から、
  これもおぼろに霞んだ太陽が・・。

   そう言えば・・今朝の “有明の
  (三日)月” も、いつの間にか、
  真南に移動し、これもおぼろに、
  顔を出していました。

   それにしても、
  いかにも寒そうな冬の空ですね。

   実際、起床時の気温は、
  昨日より1度低いだけなのですが、
  本当に寒く感じます。



   今日も、ストーブの上のやかんが時折、微かな音を立てています。
  長閑(のどか)で、穏やかな午下がり・・。

   アン風に言えば、“薔薇色の陽が射す冬の午後”でしたね。
  午後になって、薄~い水色の空が戻って来たのですが・・。
  でも、空の神様の・・光の匙加減は、なかなか思うようには行きません。

   “アンは・・・・・燃え盛る炎を眺めていた。
  楓の薪からは何百年も蓄えられた日光が、
  輝き出ているかのようだった。
   読んでいた本は、床の上に滑り落ち、
  半ば開いた唇に微笑を浮かべながらアンは夢見ていた。
   生き生きとした虹のような幻想の中から、
  煌めくスペインのお城が現れ、そこから素晴らしい、
  心を奪われるような冒険がアンに降りかかって来た ――”
 

   お部屋の中が程良く暖まり、心地良いリズムを伴った微かな振動音・・。
  気持ち良くて、つい、うとうと・・。私だって、そうですもの。

   この、うとうと・・とりわけ気持ちがいいのですよね。~という訳で・・。
  シャキッとするために、思い切り熱いほうじ茶を入れました。

   今日は、ともすれば、お日様が光を出し渋っていますので、
  私は、いつものように、いいえ、寧ろウキウキと蝋燭を取り出しました。
  オレンジの、幸せ色の灯りに会うために・・。

   蝋燭は、新品の物もいいけれど、溶け出した物や小さくなった物も、
  趣があって、素敵です。それに、ぼんやり写し出された陰翳にも、飽きる事がありません。

   蝋燭を灯している間は、その場を絶対に離れる事はしませんが、
  やはり火屋(ほや)が、あった方が安心ですね。
  硝子を通して見る焔も、それはそれで素敵ですから。

   ところでコップは、何焼か失念してしまいましたが、厚手の物です。
  雑貨屋さんで求めたものですが、少しエスニックな感じがしないでもありません。
  萩焼の一輪ざしには、庭から手折って来た水仙を・・。

   そうそう萩焼で思い出しましたが、例の『世に棲む日々』、
  昨夜、やっと読了しました。この本で、大ファンになった高杉晋作。
  命を賭(と)して闘い、奮闘したのですが・・。

   僅か28年の生涯。いえ、正確には27年と8ヶ月。
  疾風のように駆け抜けた人生でした。

ロンバーディの神秘

2009-01-19 16:30:56 | 心の宝石箱


 


   雨上がりの今朝は、随分暖かい朝となりました。
  昨日よりは、3 度ばかり気温の高い朝。

   それに少々、霧に包まれた・・幻想的な朝となりました。
  そう言えば、昨夜は暖房を消していた時間も、ありましたっけ・・。


【いつも一緒! 『赤毛のアン』の本】

   ところで今日は、再び 『赤毛のアン』 に登場して来る、
  「ロンバーディ」 の木の事を記そうと思います。

   尤も、今ではそれは、「ロンバーディ・ポプラ」 と判明しているようです。
  森の研究者でいらっしゃる、【工房Miya さん】 が、
  原書と照らし合わせて述べられています。

   村岡花子女史のお孫さんにより、改訂されたそうですね。
  それはさておき・・私はどうしても女史の心情に? 行き着いてしまうのです。

   思いを巡らせば、彼女が初めて1巻の 『赤毛のアン』 (全10巻)を、
  翻訳したのは、1954年(昭和29年)。

   彼女の最後の作品となった、『エミリーの求めるもの』 (全3巻)は、
  1968年(昭和43年)。(彼女はこの原稿を新潮社に届けたその月にお亡くなりになられたとか)

   この間に、約14年の歳月があります。
  【先日の記事】、第7巻 『炉辺荘のアン』 では、
  「ロンバーディ・ポプラ」、「ロンバーディ杉」、あるいは、「ロンバーディ」 と、
  3通りの記述がある事は、既にお知らせした通りです。

   ところが、彼女の最後の作品となった、『エミリーの求めるもの』 では、
  面白い事に、全て 「ロンバーディ杉」 となっているのです。

   “・・・その後ろには丈の高い樅と ロンバーディーの杉 が、
  薄い薔薇色と消えて行く黄色の夕映えの空に向かって伸びていた。”

                                    【「エミリーの求めるもの」 第14章2.】

   “・・・小道の末の方の、ロンバーディー杉 は、
  大きな金の蝋燭のようだった。・・・”
                 【「同」 第18章】

   “― 月光に向かう黒い ロンバーディー杉 の妖精のような美しさ ―”
                                              【「同」 第26章2.】

   これは何を意味するのでしょう・・。しかも早い時期に出版の本の方には、
  「ロンバーディー・ポプラ」 としてあるのが多いにも関わらずに・・です。

   彼女の本の特徴でもあるのですが、彼女自身の手で 「あとがき」 がされています。
  それには随分、校正がなされた事が窺えます。

   どう考えても、彼女がこの矛盾に気付かない筈はないと思うのです。
  何か、この 「ロンバーディー」 には、特別の拘りがあったのでしょうか・・?
  彼女の気持ちを一度、お聞きしてみたかった気がします。

   それにしても、彼女の 「あとがき」。
  “東京大森にて”と、記されてあるそれに、どれだけ温かみを感じた事でしょう。
  又ある時は、“東京大森の夫亡き淋しい家で” と、記されていた時もありました。

   そうそう、彼女は 「正しく美しい日本語」 の表現を目指していらしたのだそうですね。
  道理で、文章を読む度に心地良い気持ちになったものです。

   いみじくも、彼女がアンの本で記していらしたように・・。
  “すみれの言葉のように” 、“まるで音楽のように”、その文章は心に響いたものです。

私だけの、とっておきの時間

2009-01-18 17:17:17 | ハーブと香り雑学


   朝起きて、まず最初の
  ワクワクする事と言いましたら・・。

   それは雨戸を開け、
  カーテンを開ける瞬間です。
  それは秘密の扉を開けるような・・。
  
   でも今朝は・・。
  早くも真珠色の空でした。

   やはり、ちょっとがっかりした
  気持ちは否めません。

   空だって機嫌の良い日もあれば、
  そうでない時もありますわよね。時には、涙を流したい時だって・・。

   それにしても、いつ頃から降り出したのでしょう。
  いつの間にか、霧のような雨が・・。冷たい雨になりました。

   でも、いいのです。
  こんな日は、パチパチ薪の燃える音を聞きながら、
  暖炉の前で、「アガサ・クリスティー」 でも読みましょう。
  いいえ、後、もう少しで読了の、『世に棲む日々』 を読まなければ。~なんて。



   “・・・部屋は炉の火でぼんやり、照らされているだけで、
  炉棚に匂っている薔薇の壺から仄かな香りが漂って来た。
   風が出て来て、軒の周りを声を立てながら吹きまくり、
  無数の嵐の精が入れてくれと叩いているように、
  雪がサラッ、サラッと窓に当たった。”


   偶々、私のブログ・・ “去年は一体、どんな事を書き込んでいるのかしら・・” と、
  読み返してみたものです。相も変わらず、暖炉の事ばかり。進歩がありませんね。

   残念ながら、こちらは雪ではなく、雨・・。
  燃えているのも、薪ではなく灯油です。音もなく、静かに・・。

   でも、お陰様で 「想像の余地」 だけは、たっぷりあります。
  窓を締め切った室内は、↑ の状況に、良く似ています。

   こうなると・・。いつものように蝋燭に火を灯し、お気に入りのカップに珈琲を淹れ・・。
  そうそう、いつも夢のように素敵な写真をお撮りになる、
  【KEN さん】 から頂いた、「魔法の林檎」 も忘れずに・・。
 
   準備は整いました。誰にも邪魔されない、自分だけの空間に浸ります。
  以前は、照明は明るければ・・なんて思っていた時期もありましたが、
  ランプや蝋燭の柔らかい灯りに慣れて来ると、もう病みつきです。

   光と影の微妙なコントラストや、焔のゆらめき・・。
  光の加減によって、キラリ と、宝石のように輝くものや、
  ボワ~ンとした、安らぎをもたらしてくれるもの・・。

   普段はそうでなくても、思わぬ存在感を示してくれたり・・。
  灯す度、新しい発見でワクワクしています。

心、遊ばせて・・・

2009-01-17 16:16:16 | 趣味の器(壺)~その他


   冬の空は、どちらかと言いますと、
  鋭角的なものだと思っていましたが、
  そうばかりでもないのですね。

   これまでも、ごくたまに感じた
  事は、なきにしもあらずですが、
  今朝の夜明けは、
  特にそのように思ったものです。

   勿論、(似たものはあっても)
  同じ空というものはありませんし、
  一日のうちでも変化して行きます
  ものね。そして今日は・・。

   こんな春のような・・まるで詩の
  ような優しい夜明けを迎えました。

   そして西南の空には、
  半月の 「有明の月」 が、くっきり。

   そう言えば昨夜の月は・・。
  先日のような冴え冴えとした銀色の
  それではなく、やや黄色がかった、
  温かみのあるものでした。

   “・・・私は自分の周りの
  冬の美しさに、心を躍らさ
  れた。実に静かで物音が、
  しなかった。
   
   低い太陽は薄いピンクと、
  ヘリオトロープ色を雲の上に投げかけた。
   そして大きな銀色の月が、ディレクタブル山の上を
  覗きかけているのは、いかにも私の友人らしかった。・・・”
         
  (注:ヘリオトロープ色=青紫色)             【「エミリーの求めるもの」 第19章7.】

   さて冒頭の写真。
  こちらは、「ロイヤル・アルバート」 の1月から12月までの、
  “花シリーズ” の珈琲カップが、並んでいた棚です。

   この棚を、折角ですから活用する事にしました。
  並べ放しにしないで、定期的に入れ替えるという事に・・。

   ブログを始めてから、珈琲カップを紹介するようになりましたので、
  以前よりは使用するカップの頻度が、アップして来ました。

   それでも・・ともすれば同じカップで、頂いている自分に気付きます。
  カップは活用しなければ、意味ありませんものね。

   それにしても、このカップの収納には頭を悩まされます。
  箱に入れ放しでは、それこそ日の目を見ませんし、
  かさばるので重ねますと、今度はカップとお皿が行方不明に・・。

   文庫本用の本棚が丁度、カップ収納に良いという事をお聞きして、
  ペンキを塗って、それらしくした事もありました。
  奥行きは、ぴったりなのですが、今度は高さが・・。

   棚を移動する木工技術さえあれば、何て事はないのですが・・。
  珈琲カップ専用の大きな棚が、今一番欲しい私です。 

静寂の青い影

2009-01-16 17:37:00 | 四季のスケッチ


   今日は、それこそ雲、一つない
  夜明け、日の出を迎えました。

   ただ、放射冷却なのでしょうね。
  この冬一番の冷え込み!!

   アン の言葉をお借りするなら、
  「頭のてっぺんから爪先
  まで凍えるような寒さ・・」

  とでも、なるのでしょうか。
  
   尤もアンなら、この程度の寒さなんて、ヘッチャラですね。
  それでも日中は、360度、何もない空でしたので、日溜まりは暖かかったのですが、
  午後 3時頃には雲が・・。こうなると・・もう、ストーブの前から動けません。

    “私は、月に照らされて雪靴で散歩に出た。
  空気には噛みつくような霜が感ぜられ、
  素晴らしい夜だった ―― 足の多い、霜夜の光の詩であった。
  ある夜は蜂蜜のようであり ―― ある夜は酒のようである ――
  ある夜は苦悩の種 ―― 今夜は酒のような夜だ ―― 白い酒 ――
  飲むと人の頭に行くような、澄んだ輝いた酒。”
      
                                    【「エミリーの求めるもの」 第14章3.】

   こちらも昨夜は、大層星が美しく、寒さも忘れて見惚(と)れていたものです。
  ~なんて・・何だかいつも同じような事ばかり書き込んでいますね。

   ↑ の、描写は、19― 年 1月15日 のエミリーの日記です。
  寒さは、私達の比ではないでしょうに。しかも夜道の散歩なのですね。

   エミリーは、凍てつく月夜の道を歩くのが、大層好きなようです。
  一方、私は・・と言えば・・。

   今日は、都心部まで映画を観に行こうかと思っていたのですが、取りやめました。
  「室内と戸外の優劣」 に逡巡するどころか、ハナから外出する気がしません。
  そう言えば私・・今年になって、すっかり出不精になっています。

   こちらのペチュニアは、
  (再三、言っていますが)
  去年の春からのものです。

   いつの頃からでしょう。
  年を越し始めたのは・・。

   それにしても、三色すみれの中に、
  すっかり溶け込んで、自分も、
  その仲間になったかのようです。

   目の覚めるような青い色も、
  冬には少々、似合わないかも知れま
  せんが、清々しく、大好きな色。
  今日も大きな目で、私をじっと見つめてくれているかのようです。   

甘い夢の魔法

2009-01-15 16:36:46 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編

【ローズ・ゼラニウム】




   こんな、日の出となった今朝。
  思わずブルル・・! 
  
   起床時の居間の温度は10度。
  それほどでもありませんね。

   午前 8 時頃とお昼前、チラチラ
  雪も降り出して来たのですが、
  それも、ほんの申し訳程度。
  
   なかなか本格的な雪という
  訳には、参りません。

   そうそう昨夜は・・。
  お月様、どこにもありませんでした。

   お星様は、大層綺麗でしたのに・・。一体どこへ行ってしまったのでしょう・・?
  キツネにつままれたような・・そんな気分だったものです。

   





   “月夜ではあったが、空には灰色の雲が厚く垂れ込め、青白い、
  灰色の光の中に荒涼とした風景が無情に広がっている。”

                      【「エミリーはのぼる」 第10章】

   



   昨夜の空は、↑ このような空とは違います。晴れていましたもの。
  偶々、雲の中にすっぽり隠れていたのかも知れませんね。









    さて、こちらは・・。
  今ではすっかり青空です。
  しかし、寒くて・・。

  今日も私は、ストーブの
  前から1歩も動く事が
  出来ません。
  
  いいえ、暖炉の前から・・
  でしたね。

  それなら・・と、
  『カフェ 「薔薇の詩
  (ポエム)』 のオープンです。

    今日は和で。カップは、清水焼。
   これは、弟からのプレゼントです。

    ついつい忘れてしまう、ティーベル
   代わりの土鈴は、但馬(たじま)焼。
   素焼ですが、何ともユーモラスな顔をしています。
   
   テーブルセンターは、又々、帯で。奇しくもカップの朱と合わせる事が出来ました。
  意外に素焼にも合いますね。



   





   暖炉の火
  いうものは、
  いつでもいいものだが、
  嵐の夜には10倍もいい。
  ・・・黒い樹木を背景に
  斜めに静かに降って来る
  雪には不思議な美しさが
  ある。・・・”
                
   【「エミリーはのぼる」 第16章】

   




   白樺と落葉松に囲まれた、
  1軒のログハウス。標高千メートル。

   目の前には、日本のキリマンジャロ、御嶽山を望み、すぐ側には小川が・・。
  冷たい水ですので、夏にはジュース・・野菜だって冷やしましょう。

   振り向くと遥か遠くには、乗鞍山と木曾駒ヶ岳が見えます。
  家の中は、暖炉の火がパチパチと燃え、暑いくらい・・。

   暖炉の火で、火照(ほて)った身体と顔を冷まそうと、ベランダに出ると外は雪・・。
  「いつの間に降り出したのかしら・・?」 
  こんな他愛もない事を呟いて・・。私の夢・・。

漢字への憧憬

2009-01-14 17:47:47 | 心の宝石箱




  今朝も、昨日とほぼ同様の空に
なりました。その空は又々、
5色のグラデーション。

しかしながら、朝の冷えたこと!
でも、そんな寒さも忘れて、
思わず見惚(と)れていました。
  
家々の屋根(スレート葺き)
には、薄らと白い霜が・・。
ひょっとしたら雪かも知れません。

昨日の天気予報では、今日は、
気温、グンと冷えるなんて言って
いました。



  午前中は、陽射しがある分、
寒さも和らいでいるように
感じていたのですが、
案の上、午後から雲が・・。

  こうなると途端にブルブル・・。
  太陽の有り難さが身に沁みます。

  こんな調子でしたら、今夜辺り、
  アン の、次のような文章に、
  お目にかかれるかも知れませんね。

 




“・・・今夜は雪になりそうです。
あたしは雪になりそうな晩が好きです。
風は、「小塔や木々」 の間を吹きすさみ、あたしの居心地の良い部屋を
一層、居心地良くしております。
最後の金色の葉が今夜、柳から吹き散らされる事でしょう。・・・”

                          【「アンの幸福」 最初の1年4.】

 




ところで、先日来からお伝えしています、司馬遼太郎著 『世に棲む日々』(全3巻)。
3巻の半分辺りから、一向に進みません。

野暮用が多く、ゆっくり読書に時間が取れない事が、そもそもの原因なのですが、
音読、しかも・・朗読者になったつもりで? 読んでいますので、
読めない漢字を、そのまま放って置く訳にも行きません。

昔の本ですので、ルビが振っていない漢字も、多いのです。
その都度、辞書で調べ・・。これが思いの外(ほか)、時間がかかります。

例えば、どんな漢字かと申しますと・・。
麾下謀る膺懲杣道 等など・・。

 ⑤烔眼馴致諧謔 などが、かろうじて読めた程度というお粗末さ。
それも、想像力を駆使したあげくの事ですから、何をか言わんと言った所でしょう。
【答え : ①きか ②はか(る)③ようちょう ④そまみち ⑤けいがん ⑥じゅんち ⑦かいぎゃく】

折角ですので、これらの意味も記して置きますね。
【①将軍直属の部下 ②もくろむ ③討ちこらしめる事 ④草木の茂った道 ⑤鋭い目つき
⑥なれさせる事 ⑦人を笑わせる話】

これが目読でしたら・・きっと、そのままスルーでしょう。
こうなると、小学生の時、音読させられた意味が良く分かります。

でも、この方法、お勧めです。意外に楽しかったりするのです。
以前、新聞記事にも取り上げられていましたが、ボケ防止にもなるそうです。

冬の月

2009-01-13 17:17:17 | 四季のスケッチ




 昨日の空から又々、一転して、
今日は、抜けるような青空になり
ました。360度、何もありません。

   


「外は、歌を歌いたくなる
ようなお天気で、鳥が
鳴いているっての。」

 【「くまのプーさん」より】

   



今日の、この空は・・。
昨夜のお月様からも十分、予想させられるものでもありました。
先日のお月様も美しかったけれど、昨日のお月様の美しかったこと!!



 息を呑む・・という事は、
こういう事なのでしょうね。

もう、とっくに雨戸を閉めた、
東の空に輝いていましたから、
サンダルをつっかけ、庭に・・。

思わず、「綺麗!」 なんて、
呟いていました。そんな時・・。

「今晩は!」 思いがけなく
暗闇から声が・・?

お隣のご主人でした。
私と同様に、庭に出ていらしたようです。
「月が綺麗ですね!」 「本当に・・。」 

寒空の下(もと)、まさかお隣のご主人と、あちらとこちらで・・
月のお話をするなんて、思いも依(よ)らない事でした。
そう言えば・・。昨年のお正月でしたっけ・・? 

庭に出て、「爽やか!」 って、言っていらしたような。
どうやら見かけとは違って? 
意外に、ロマンティックな方なのかも知れません。

   




“・・・樹木は昼間には見られない愉快そうな、
又脅かすような、姿を見せている。
垣根に沿って生えている去年の枯れあざみは、
妖魔の群れ である。
毛むくじゃらの古い黄樺は、森の神 だ。
いにしえの神々の足音が彼女の周りにこだました。
丘の原の節くれだった、木の切り株は、
笑いさざめく半人半羊、神々の一隊を引き連れ、
月光と影の中を笛を吹きながら縫って行く、
パン神 に違いない。そう思うと楽しかった。”
「人は信じなくなると、随分多くのものを失う事になる。」

                     【「エミリーはのぼる」 第10章】



 東の空と言えば・・。
あの紅葉と一緒に高く、高く、
そびえていた薔薇は丁度、東の庭。

お誂えむきの、「月夜の薔薇」 は、
その後、どうなっているのか・・
気になります。

ガクは開いているものの、
花びらは、しっかり閉じているという、
相変わらずの姿です。

でも、銀色の光を
背に受けて輝いていました。

開いていれば、申し分ないのですが、仕方ありませんね。
右上の写真は、昨日の黄昏の空です。薄い水色とピンクの優しい空・・。

一時に比べますとと随分、日が長くなっている事に気付きます。
夕方 5 時を過ぎても明るいのですから。 

その日妖精気分

2009-01-12 16:36:16 | リラのお気楽ユメ日記

【金魚草】




 昨日は、あんなに
良いお天気でしたのに、起床時、
早くも一面、真珠色の空でした。

おまけに寒い! 
いかにも冬空と言った空です。

その雲間から午前 9 時前には、
太陽も。その後、すぐに引っ込み・・。

雪でも、舞いそうだと思って
いましたら、本当に舞って来ました。

寒い筈ですね。案の上、チラチラと・・。
そう、「風花」 です。風花・・。美しい言葉ですね。
雪を花に例えるなんて。

天から降って来る花という事で、 「天花」 とも言うそうですね。
その降る雪は、今丁度庭に咲いている、
淡いピンクの金魚草のようにも思え・・。

でも、その舞いはすぐに終わり・・今度は、ご覧のような青空に。
透き通るような青い空と、白い雲。その空は、今もなお続いています。

   





“・・・妖精の国では 『時』 が、いくらでもあります。
春の時、長い時、短い時、新月の時、この次の時 ――
でも、最後の時というのは、ありません。
妖精の国では、それは悲し過ぎる事ですから ――
年取った時 ―― 若い時 ――
山の時 ――・・・夜の時。昼の時。
・・・クリスマスの時 ――
たった一度だけの時はありません。
それは妖精の国では悲し過ぎますので ――

けれども失った時はあります。
それを見つけるのは、大変嬉しい事ですので。
いつかの時。楽しい時。速い時。遅い時。・・・”
          
                    【「アンの幸福」 最初の1年11.】

   




冒頭の写真は、天使が、はたまた妖精が・・? と、見まがうほどの金魚草です。
でも、そんな風に思うと、そのように見えるから不思議ですね。そして・・。

妖精繋がりの 【うみさとくじらさん】 の所にも、
この金魚草が咲いていると言いますから、びっくりですね。

黄色、白色はありましたが、この色は・・? 植えた記憶は、ございません。
きっと天使が舞い降りてくれたのですね。言うまでもなく、アンも大好きですもの。
「想像の余地」 って、楽しいですね。