夕方、
声をかけながら義母宅に入っていくも
返事がない。
( お昼寝中かな?)
と思いながら、
居間の真ん中でオス猫のナナが寝ているのを横目で見ながら通り過ぎ、
奥の部屋の入り口までくると
義母の小さな後ろ姿が見えた。
椅子に座って、机の上に半紙を広げ
習字の練習をしているところだった。
手本を見ながら、丁寧に書いている…
椅子の後ろに置かれた新聞の上には、
書き上げた“作品”が1枚だけ置かれていた。
机の上の半紙にも、
今書いたばかりの義母らしい整った美しい文字が見える。
( 上手く書けているなぁ…)
と感心しながら見ていると、
思うような筆運びができないのか
納得できないのか、
今書いたばかりの半紙の余白の部分に同じ字を何度も書き重ねている。
( 今回も、いつも言っていたハネとトメが上手くいかないのかな…?)
声をかけるのを躊躇うほど、
その後ろ姿は真剣に見えた。
ふと、庭に目をやるとメス犬のボンも
サッシ越しに義母の様子をジッと見つめているようだ。
エサを要求するのを躊躇っているように見える。
今は、中断させるタイミングではない。
( キリのいいところまで、待つか…)
義母は、変わらず
部屋の入り口で、
私が見ている事に気づく様子はない。
居間に戻り、
しばらくネコのナナと遊ぶ…。
ナナも構ってもらえなくてココにいるってワケだ。
静かな時間が流れている。
自分の日常には、こういう時間はない。
小さな庭の花たちも十分に手入れされていると見えて、
好い色合いで咲いている。
ゆるい空間を楽しもう…。
声をかけながら義母宅に入っていくも
返事がない。
( お昼寝中かな?)
と思いながら、
居間の真ん中でオス猫のナナが寝ているのを横目で見ながら通り過ぎ、
奥の部屋の入り口までくると
義母の小さな後ろ姿が見えた。
椅子に座って、机の上に半紙を広げ
習字の練習をしているところだった。
手本を見ながら、丁寧に書いている…
椅子の後ろに置かれた新聞の上には、
書き上げた“作品”が1枚だけ置かれていた。
机の上の半紙にも、
今書いたばかりの義母らしい整った美しい文字が見える。
( 上手く書けているなぁ…)
と感心しながら見ていると、
思うような筆運びができないのか
納得できないのか、
今書いたばかりの半紙の余白の部分に同じ字を何度も書き重ねている。
( 今回も、いつも言っていたハネとトメが上手くいかないのかな…?)
声をかけるのを躊躇うほど、
その後ろ姿は真剣に見えた。
ふと、庭に目をやるとメス犬のボンも
サッシ越しに義母の様子をジッと見つめているようだ。
エサを要求するのを躊躇っているように見える。
今は、中断させるタイミングではない。
( キリのいいところまで、待つか…)
義母は、変わらず
部屋の入り口で、
私が見ている事に気づく様子はない。
居間に戻り、
しばらくネコのナナと遊ぶ…。
ナナも構ってもらえなくてココにいるってワケだ。
静かな時間が流れている。
自分の日常には、こういう時間はない。
小さな庭の花たちも十分に手入れされていると見えて、
好い色合いで咲いている。
ゆるい空間を楽しもう…。