音楽の喜び フルートとともに

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盆栽

2017-04-04 21:13:23 | 哲学

木瓜の花、東絞り。
母が、亡くなった友人から頂いて15年位経ちます。

こちらは赤。

今年も1鉢に仲良く咲いています。
盆栽って不思議です。

唐で始まり、平安時代には日本に入ってきて、鎌倉時代には武士の趣味として広く定着し、江戸時代には、隆盛を極めたそうです。

剪定や、肥料、苔の巻き方。
枝ぶりを整え、品評し合い、品種改良や、植物の交配を行ない、たくさんの品種を生み出したのもこの頃からです。
人から人へと伝えられて樹齢300年の名品もあるそうです。

武器を持ちながら、一度も抜かずに一生を終えた男たちが、日々丹精した盆栽。

作品に名前も残すことなく、引き継がれていった鉢。

この頃和算、天文学、地政学。
武士も商人も学び、芸事を嗜みました。
地方の豪農もパトロンになったりしていました。芭蕉も農家に立寄り句会を開く代わりに宿をかりています。

260年余りの平和の配当。









献血デイ

2017-03-29 22:15:26 | 哲学
月曜、献血のお手伝いに行けなくなったので、代わりにお願いします。とYさんからメール。
「はーい。行けまーす。」
ということで、献血のお手伝いです。

牧野生涯学習センターに9時集合。


みんなで、ボックスティッシュ1個、タオル1枚、ゴミ袋10枚、ティッシュ5個をみんなで袋に詰めます。


あと、ジュースやお茶。


献血車もやってきました。


今日は準備だけを頼まれたので、そこで帰りました。
地域の人たちが、多勢無償で手伝っていました。

人間は鋭い牙や、爪も無く、速い足も、毛皮も無い。
だからこそ、協力することで生命を繋いできました。

世界中の弱さと繋がれば、国境も国家も政府も要らない。
法律も保険も要らない。

自然に平和に成ります。
なぜなのかは、わかるでしょう?



お料理の質

2017-03-23 22:13:42 | 哲学

昨日、Mさんと手作り市の準備をしました。
作品を作っていると時間を忘れます。が、
お昼ご飯は忘れません。
近くの創作料理でランチ。
店先の寒桜がきれいでした。

アボガドのソースにマグロのお刺身がのっていました。カリカリの小麦の揚げたチップもよく合いました。

ごぼうのスープ。優しい味、これは帰ったらすぐ真似します。
エビちりのパイ包み。

筍と貝柱のピラフ。
ミニケーキ、お飲物。

消えてしまうものに、精力を傾ける。
人の手が創り上げること。

お料理も手作りも音楽も、質の違いはすぐわかります。

でも、質ってなんでしょう?

嘘がないこと、集中すること、謙虚に学び続けること。

身体や心が限りなく一致していること。

それは、ルールだから守るとか、人が見ているからやるとか、そう言うものでもないと思います。

表に出てくるのは、氷山の一角。
氷山の海面に出ている部分は全体の7分の1
だそうです。
音楽は、ほとんどもっと水面下かもしれない。
昨日のお料理もシェフやスタッフがお料理を出すまでの精進が質を作っています。
水面下で起きていることが大切なのです。


◯◯らしく

2016-12-16 20:38:05 | 哲学

今夕方の新大池。
ようやく12月らしいと思っていたら、1月頃の寒さらしい。
暖か過ぎたり、寒過ぎたり、本当のらしさがよくわからなくなってきました。


赤い実は、冬の風物詩。
レッスンに来る小6生、先週から冬休みを指折り数えています。

今日は、「今日で給食が終わった。もうすぐ!」と、うれしそう。

「冬休みは、何か予定あるの?」というと、「別にない。紅白も興味ないし、バラエティのCMの時にちょっと見るだけ。」
「好きな歌とかあるの?」
「別に。」「恋ダンスとか流行ってない?」
「隣のクラスが学年発表会でやってたから、知ってるけど、私はそれほどでもない。」
「君の名はは?」
「歌は知らない。泣けるアニメとか、別に見ても泣かないと思う。」
「映画見て泣いたことある?」
「別にない。ああ、なんか昔アニメ見て泣いたことあるけど、名前とか忘れた。」

「クールだね。泣くには人生経験が必要かな。」とちょっといじわる言ったら。
「そうかもしれない。お笑いだってどこがおもしろいの?って感じだし。ちょっとは、一緒に笑ったりした方がいいような気がする。」

そうか、こどもだっていろいろ深く考えているのです。
「いいよ。そのままで、泣きたい時になけばいいよ。」

自分の素直な気持ちをよく見ています。無理に周りに合わせなくてもいい。
クールに自分らしく成長してほしいです。








ルーシーチョコレートアイス

2016-08-24 22:09:12 | 哲学

ルーシーチョコレートアイス。

次男が、箱を持ち上げたので、思わず撮ってしまいました(;^_^A

失敗した私の過去の経験と、お店の中の失敗した誰かさんの経験が、お店と客という関係を超えて、共感を呼んでしまう。
急にそこに人が見えた感じがして、心が動いたのです。

人はそれぞれ存在としては完璧です。が、人との関係において、失敗をしない完璧な人間はいません。

人は無人島にでも、いかないと、全く1人では、生きていけません。

無人島でも、衣服やナイフなど、誰かが作ったものを着たり、使わないと生きていけないでしょう。

一歩歩む度に、誰かの命をこめたものを、使い、消費するのです。

音楽をするということは、そういう物の先にある人=生命を見て、生命と繋がるということだと思います。

強さも弱さも、失敗も成功もあって、初めて人として完璧なのだと思います。








ゴーヤに思う

2016-08-05 21:32:01 | 哲学

これなぁんだ?
簡単すぎたかな?
無農薬有機栽培のゴーヤ

つやつやして、あまりに美しかったので、接写してみました。

美しさには、いろいろな基準がありますが、こういう美しさは、世界中どこに行っても、どんな時代になっても変わらないと思います。

音楽の美しさというものも、この野菜の美しさのように、生命力に満ち溢れていたいものです。



ヘラクレスドーム

2016-07-21 22:27:56 | 哲学

今日から夏休み。
近所のモールにヘラクレスドームが現れました。

オオクワガタや、ヘラクレスオオカブトを買って、ドームの中のテーブルの上で闘わせるのです。

虫好きなこどもを育てたけれど、こういうものに近寄ったことはなかったなぁ。
ホタルのように、中に放しているのかと思いました。

ベーブレード、ミニ4駆、カードゲーム、ゲームボーイと、男の子は、闘わせるゲームが、大好き。

見ていると、南の国から連れて来られた、普段見たことが無いほど大きなオオクワガタが、テーブルの上に、2匹。

相手を認識した途端、グワッと顎を上げ、戦闘態勢。
組ませようとしなくても、2つの顎を絡ませ合い、頭を相手より低く下げ「えいっ!」とばかりに力を入れると、きれいに弱い方が宙に飛びます。

「すっげー!!」とか「やったー!」とか歓声があがります。

かわいいこどもが喜ぶことに、水を差す無粋な真似は、本当にしたく無い。
したく無いけど、やっぱりこれは、違うんじゃないか?

クワガタは、ミニ4駆じゃない。

3000円とか、4000円のクワガタを買って、800円払って入場し、闘わせる。

昔も、男の子たちは、クワガタをとってきて、闘わせたりしていました。
それと、何が違うのか?と言われるとよわいですが、少なくとも、彼らは苦労してとってきた自分のクワガタを、エサを工夫したり、世話をして育てても、弱って死んで行ったり、乱暴に扱ったり、エサをやるのを忘れたりを何回か繰り返すことで、生命のはかなさや、野生の生物を育てる責任を学んでいきます。

でも、このドームの中で、彼らは何を学ぶことになるのでしょう?

お金があれば、生命を一時の喜びのために消費してもいい。
力をもっているものは、対価さえ払えば、生きているものを、弄んでもいい。
対価を払えば、戦場に送ってもいい。

それが、家族の幸せな一時、両親の愛情と結びついたかけがえのない思い出、家族の伝統、この楽しい世界や、社会のイメージとなり、こどもの心に残ります。

動物園でも、もう深い思索無しに動物を扱うことは、赦されません。
世界の平和や、環境問題の解決が、みんなが願っているはずなのに、遠ざかっていくような気がするのは、日々の暮らしの中で
私たちが、こういう小さな選択を、深く考えないで、新しい情報を入れないで行うことと、無関係ではないと思うのです。








虚空蔵谷にて

2016-07-19 23:02:12 | 哲学
連休の最終日。
夫が飼っているクワガタたちの産卵木を拾いに近くの森に行きました。
すぐ近くには、幹線道路がありビュンビュン車が走っていますが、一歩森に入るとこんな感じ。


雑木林。

この道の突き当たりには、竜王こどもの王国があります。

誰もいない森は、野鳥の王国。

メジロや、ホオジロ、ジョウビタキの声が聞こえますが、1番の大声はウグイス。
ホーホケキョと春先にのどかに鳴いていたウグイスの雄たちは、繁殖期を迎えて、低めの声で縄張りを争い、威嚇し。
かぶさるように鳴き競っています。

ここでは、セミさえも影が薄い脇役です。

ヘビイチゴ。
都会育ちの夫が口にして吐き出しました。
これは、食べられないと、こどもの頃引越して、初めに教わりました。

こちらはタマゴダケ三兄弟。

毒々しい色ですが食べられるそうです。
確信は無いです。




枯れたクヌギの木は、すぐに葛に覆われて悲鳴をあげて、地面から突き出た爪のよう。

ここでは、生と死のドラマが絶え間なく続いています。

いや、永遠の生があるような気がして、止まっているように生きている私たちの方が狂っているのでしょう。




銭葵の花

2016-07-13 21:37:57 | 哲学

実家の銭葵。夏になると葵たちが、元気です。

鴨の子を 盥(たらい)に飼ふや 銭葵
正岡子規

江戸時代には、入っていて、一文銭に似ているから、銭葵と名前がついた庶民にも身近な花でした。
鴨の子をたらいに飼うような庶民の庭に夏になったら咲く銭葵が咲いています。
庶民の当たり前の生活の中にあるささやかなひと時の中に彩りを添えています。

その頃の庶民からしたら、王侯のような生活している私たち。
それでいて、子規の頃の方が豊かな気がします。
ペットショップじゃなくて、迷い子の小鴨を助けるその家の人たち、こどももいたかもしれません。貧しい生活の中自分たちの食費のなかから、餌代を贖い、鴨を慈しむ。温かい家庭だろうなということも感じられます。
また、庭で鴨を飼うくらいあるだろうなという地域社会の大らかさも感じます。

幸せってなんだろう?




分断

2016-06-28 22:05:22 | 哲学

先週、竜王アウトレットに行きました。
夫のおきにいりの文具店が閉店するらしい。閉店セールで安いのが手に入るので、行きたかったらしいです。

お天気はイマイチですが、モールの前の池に、景色が映りこんで綺麗です。


2本で1本の値段だったので、私も買ってしまいました。

LAMYの万年筆。
ラベンダーのインクを入れました。
ドイツの国民せいでしょうか?
機能美と言われますが、加えてなんだか温かくてかわいい気がします。

人を見るときに、どこを見ますか?
ドイツだって、ヒトラーを見るか、ベートーベンを見るかで、印象は随分変わってきます。
いいところばかりを見ているわけにもいきませんが、長所は短所、短所は長所と言う言葉もあり、全体として受け止め、付き合える方法探すしかありません。

敵だ味方だとよく言われますが、地球と言う星を考えるとき、人と言われるのは1種類しかいません。

人生は単純ではありません。敵と味方の対立軸で、整理できる事はほとんどありません。
仲間は、コミュニケーションを開くことからしか生まれません。
分断が恐ろしいのは、多様な価値観を削ぎ落とし、少ない仲間同志でいるために一つの価値を押し付けあい出すこと。

孤立を怖れ、一つの価値観のもとに意志統一しようとするとき、階層が現れます。
価値基準が決まっているので、その物差しのもとで、順番ができ、独裁を赦してしまうのです。
寛容と、開かれたコミュニケーションがますます必要な時代になったと思います。