おすすめ度 ☆☆☆☆
原題がそうなんだが、この題名では、この映画を表しているとは、受け取れない。
この映画は、モハメドゥ・ウルド・スラヒの著書「グアンタナモ収容所 地獄からの手記」による、アメリカの黒い闇の告発だ。
映画は、モーリタニア人の青年が捕らえられ、グアンタナモ収容所へ幽閉され、執拗な尋問を受け、拷問による自白の強要を受けた理不尽な行為の暴露であるが、
青年を弁護する弁護士と、9・11で、友人を失い、実行犯に強烈な敵愾心を持つ軍の弁護士の二人の視点からの描写を合わせていく。
青年は、9・11事件の実行犯のリクルーターとして裁かれている。
青年は、ドイツに留学、そこで、実行犯の関係者と接点があった。
後半、軍の関係者による尋問に移ってからの描写が、うまく、これでもかと、こちらまで精神がおかしくなるような尋問だ。
青年を演じるタハール・ラヒムは、ゴールデングローブノミネイト、弁護士役のジョディ・フォスターはゴールデングローブ助演女優賞と、演技のさえを見せる。
イギリス映画であり、アメリカに不都合なので、アカデミー賞には候補にならなかった。