おすすめ度 ☆☆☆
R15
146分の長尺のためか、DVDでは、前・後に分かれて二巻に。
井筒和幸監督が「黄金を抱いて翔べ」以来8年ぶりにメガホンを取り、戦後日本を背景に、世間の外側を生き抜いてきたひとりのヤクザの生き様を描く物語。
主演は、EXILの松本利夫。
敗戦後、貧困と無秩序の中から立ち上がった日本人は高度経済成長を経て、バブル崩壊まで欲望のままに生き抜いてきた。昭和という時代とともに、40年以上続いたその勢いは終わりを告げた。そんな時代の片隅で、何者にも頼らず、飢えや汚辱と格闘し、世間に刃向かい続けて生きてきた男がいた。やがて一家を構えた「無頼の徒」は、社会からはじき出された者たちを束ねて、命懸けで裏社会を生き抜いていく。
全国各地を飛び回り、最終的にはカンボジアへ。網走での撮入から1年。多大な労力をかけ“最上の画”を求め続けた。
ただ、映画としてみると、これが井筒監督かと嘆かされる出来。
集大成のつもりが、散漫なエピソードの積み重ね。