おすすめ度 ☆☆☆
2005年製作 PG12 カナダ・モロッコ合作
ジャン=マルク・バレが2005年に手がけた青春ドラマ。1960~70年代のカナダ・ケベックを舞台に、保守的な家庭で育った青年の葛藤と成長を、シャルル・アズナブール、デビッド・ボウイ、ローリング・ストーンズなど時代を彩った名曲の数々に乗せて描き出す。
60年代のクリスマスから始まり、ザックが思春期の1975年のクリスマスへ引き継がれる。クリスマスプレゼントが映画の中で意味を持つ小道具となる仕掛けだ。
ザックは従姉妹のブリジットの恋人ポールに興味を持つ。また同級生のトドにも興味を持つ。さすがにザックも自分の性向に疑問を持ち、精神科にも診てもらうが、漠然とした診断に、かえって混乱するばかり。そしてホモ嫌いな父親と価値観の違いで葛藤する。
青春の1ページ、特に困難な同性愛気質の若者を繊細に描いた佳作。当時のロックミュージックは最高の脇役となる。