ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について」

2023-02-01 19:18:16 | ドイツ映画

おすすめ度 ☆☆☆

哲学的映画好き ☆☆☆★

PG12

ドイツの児童文学作家エーリッヒ・ケストナーが1931年に発表した大人向け長編小説「ファビアン あるモラリストの物語」を、「コーヒーをめぐる冒険」のトム・シリング主演で映画化。

女優を夢見るコルネリアとの恋や、唯一の親友であるラブーデの破滅。世界が大きく変わる予感と不安の中、ファビアンはどこへ行くべきか惑い、焦りを募らせていく。

時代は1931年のベルリン。狂騒と頽廃の20年代から出口のない不況へ、人々の心に生まれた空虚な隙間に入り込むように、ひたひたとナチスの足音が聞こえてくる。どこか現代にも重なる時代、作家を志してベルリンにやってきたファビアンはどこへ行くべきか惑い、立ち尽くす。コルネリアとの恋。ただ一人の「親友」ラブーデの破滅。コルネリアは女優を目指しファビアンの元を離れるが……。

178分の長尺。

コルネリアとの恋にかなりの部分を割いている。そのラブラブな様子は、これだけで一本の映画になりそう。

カメラは現代のベルリンの地下鉄駅から始まり、ノーカットのまま階段を上ると1931年のベルリンとなるなど、様々な映像の凝りよう。

哲学的なセリフもあり、やや難解な映画。

 

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「エデンの東」、映画史上不滅の光を放つ愛の名作!

2023-02-01 15:59:45 | アメリカ映画

おすすめ度 ☆☆☆☆

愛の映画好き ☆☆☆☆★

NHK BS プレミアム 鑑賞 1955年製作 PG12

旧約聖書のカインとアベルの物語を下敷きにしたジョン・スタインベックの同名小説を、「欲望という名の電車」「波止場」の名匠エリア・カザン監督が映画化した青春ドラマ。

1917年、カリフォルニア州の小都市サリナス。農場を経営するアダム・トラスク(レイモンド・マッシー)には、双児の息子があった。兄のアーロン(リチャード・ダヴァロス)は真面目な青年で、アブラ(ジュリー・ハリス)という美しい娘と恋仲。弟のキャル(ジェームズ・ディーン)は兄とちがって何かかたくななところがあり、家族から嫌われていた。

父からは母親は死んだと聞かされていたが、キャルは近くのモンタリー郊外で酒場を経営しているケートが、実の母にちがいないと思っていた。そして自分は水商売のふしだらな母の血をついでいるから不良なのだと信じこんでいた。

キャルは母に会い、お金を借りる。その金で豆を買い占め利益を上げる。

第一次世界大戦で、参戦したことが当時のトピックスだった。

アーロンの愛に疑問を抱くアブラは、キャルに心を寄せるようになる。

堅物の兄と不良の弟。

弟の悩みが中心に描かれるが、ラストは、父に許しを得、アブラと仲良くなるという逆転劇。

ジェームスディーンの弟役が、絶妙の演技というか、素というか、抜け出ている。

 

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