おすすめ度 ☆☆☆★
NHK BS プレミアム 鑑賞 1964年製作
東西冷戦の最中に撮影され、戦争が世界の破滅を導くことをシニカルに描いたブラックコメディ。
アメリカ空軍基地の司令官が突然発狂し、ソ連の戦略核基地攻撃命令を出してしまう。しかし、ソ連側は攻撃を受けると自動的に反撃する、人類滅亡爆弾で応戦。緊迫した状況のなか、ついに両国主脳はホットラインで和解する。だが1機の米軍爆撃機が、それを知らずに任務を遂行してしまう。
登場する軍人、政府関係者が皆、イかれてるか俗物。特にスターリング・ヘイドンの共産主義者への偏見と誇大妄想的陰謀論は可笑しくも怖い。
たった一人の狂気が人類全体を危機に陥れかねない核時代の恐怖を描いた本作、まさにブラックユーモアの教科書的映画として愛すべき名作