おすすめ度 ☆☆☆★
戦争の悲劇、詩的メロドラマ好き ☆☆☆☆
フランス映画 1960年作品。
1961年の第14回カンヌ国際映画祭でパルムドール、同年のルイ・デリュック賞を受賞、
1965年の<キネマ旬報ベストテン>で外国映画ベストワンに選出、主演のジョルジュ・ウィルソンも男優賞を受賞するなど、フランス本国及び日本で極めて評価の高い逸品!
誰もがバカンスに出かけ、ひっそりとした真夏のパリ。
ある日、カフェを営む女主人テレーズ・ラングロワ(アリダ・ヴァリ)の前に、記憶を失ったという浮浪者が現れる。
その姿は戦時中、ゲシュタポに連れ去られた夫アルベール(ジョルジュ・ウィルソン)にそっくりだった。
中年女アリダバリの演技に圧倒される。
その愛を、貶める戦争の影。
記憶喪失の男に、夫の面影を見た女が、なんとか夫として振り返ってほしい。そんな女の必至さが伝わってくる。
白黒のリマスター版が、当時のパリを美しく描写。
そして、歌劇とシャンソン。二人のダンスが切ない。
ラストの女のセリフは「冬を待ちましょう」。
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