おすすめ度 ☆☆☆
「慶州 ヒョンとユニ」など韓国の地方都市や、「柳川」「福岡」など日本を舞台にした作品を発表しているチャン・リュル監督が、日本統治時代の面影が濃く残る韓国の地方都市・群山(グンサン)を舞台に撮影した作品。
アマチュア詩人のユンヨンは、先輩の元妻ソンヒョンに秘かに好意を寄せていて、ある日二人は、成り行きから彼の母の故郷である港町・群山に旅する。泊まった民宿の主人は福岡で生まれ育った韓国人で、自閉症の娘と暮らしている。やがてソンヒョンは無口な宿の主人に惹かれ、ユンヨンは娘に追いかけられているうち次第に気もちを傾けていく。
舞台は日本統治時代の面影が色濃く残る韓国の地方都市で、米軍基地の街でもある。そして日本風民宿の主人はかつては在日の韓国人で、その福岡の刑務所で国民的詩人のユン・ドンジュが獄死している。また、ユンヨンとソンヒョンは中国のマイノリティである朝鮮族の人権向上を訴えるデモ会場で再会するが、今も差別はあるらしく、ちなみに監督は朝鮮族3世とのこと。
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