人生日訓(276)
「始めあれば終わりあり」
これは沢庵の書簡集に出た言葉。なかなか味がある。私は少年時代夜尿症で子供
ながら苦しんだものである。いろいろと特効薬を飲まされたり、柿を禁ぜられたりし
た。その一つにお灸があった。尾骶骨の少し下部にお灸をすえられたのである。い
まだにその時のお灸の後が残り、苦しみを思い出す。そんなとき、お灸の火がつく、
熱くなる、じりじりと音がする。とても、とても、熱くて泣き叫ぶ。そんな時思ったのが
この言葉である。「お灸がついた以上、必ず、やがて消えるものだ」と歯を食いしば
って我慢をしたものである。始めに火がつけば、やがては必ず消える。付けたお灸
は消えぬことはない。入梅に毎日雨が降る。明日は日の目を見るかと夜が明けてみ
ると、今日も又、雨の日である。うんざりする。嫌になってしまう。地球全体が水浸しに
なってしまいはせぬかとさえ思う。そんな時、この一句を思い出す。
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3月から咲く花「菫(すみれ)」
開花時期は、 3/10 ~ 5/10頃。 ・花の形が、 大工道具の”墨入れ”に似ている ことによる。 「すみいれ」の呼びがしだいに 「すみれ」になったらしい。 (私は見たことありませんが、 木や石に直線を 引く(描く)ときに、 墨糸を用いる ”墨壷(すみつぼ)” という大工道具があって、 これを”墨入れ”とも 呼ぶそうです。 ちなみに、筆習字をするときに 黒い墨汁を入れるのは 「墨入れ」ではなく 「硯(すずり)」ですね) 一方、”墨入れ”ができる前から 「すみれ」の名だった、 との情報もあるので、 名前の由来は「謎」としておきます。 ・いろいろな種類がある。 国産、外国種を合わせると 数百種類ある。 ・「菫(すみれ)色」■ → 色 いろいろ へ ・花とは別に、 目立たない「閉鎖花」をつけ そこでタネをつくる。 ・園芸品種にパンジーがある。 ・別名 「墨入れ」(すみいれ) → 上記参照 「相撲取草」(すもうとりぐさ) ・1月29日、2月1日の 誕生花(菫) 4月17日の誕生花(匂菫) ・花言葉は 「思慮、思慮深い、思い」(菫) 「奥ゆかしい、 控えた美しさ」(匂菫) ・「春の野に 菫摘(つ)みにと 来(こ)し我そ 野をなつかしみ 一夜(ひとよ)寝にける」 万葉集 山部赤人 「山路(やまじ)きて なにやらゆかし 菫草(すみれぐさ)」 野ざらし紀行 松尾芭蕉
(季節の花300より)