人生日訓(290)
「古(いにしえ)の学者は己のためにす」
論語に出て来る孔子のことば。これにつづいて「今の学者は人のためにす」とある。
もとより、ここでいう学問というのは孔子時代のことで、今日のそれとは大分様子が
違っているので、同一に語ることはできないけれども、名にかしら、今日にもあては
まるような気がする。現に友松師のように明治大正の学風に育ってきたものと、戦後
の今日の学問をしている人々の学問の仕方とは大分違うところがある。その一つが
この句からも思い当たるところがある。古の学者、つまり、本当の学問をする人とい
うものは世間の名利とということが、中心ではなかったのに、今日はみんな肩書の
ための学問になりかかっている。職業にありつくための手段、世間からの信用を受
けるための肩書としての学問ということが強くなっているような気がする。
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3月から咲く花「富貴草 (ふっきそう)」
開花時期は、 3/20 ~ 4/20頃。 ・白い花の先端部分は 茶色になっている。 ・1年じゅう葉が茂るのを 繁栄の意味にとったのが 名の由来。 ・庭の陰地などに郡植される。 ・秋以降に、白い、 角(つの)が生えたような形の 実がなることがある。 ・別名 「吉字草」(きちじそう)。
(季節の花300より)