人生日訓(329)
「世に生れ乍ら知る者少し」
聖徳太子の言葉。我々凡人を励まされたお言葉である。「ローマは
一日にして成らず」というが、とかく我々の目は立派に出来上がった
ローマの町を羨ましく見るのである。百年千年かかって、やっと出来
上がったローマの町を羨ましく見るのである。その途中のプロセス
(経過)を目に入れぬのである。世間に立派な仕事をした人物を目に
すると、あまりにもその業績の偉大さに圧倒されて、自分には一生か
かっても、それに及びもつかぬという絶望感をもち易いのである。太
子のお言葉はこのところである。どんな立派な人柄、孔子、釈迦、耶蘇、
こうした天才だって生まれ落ちた時は、全く我々と同じ赤ん坊でしか
なかった。生れ乍らの聖人も偉人もないのである。みんな一歩一歩、
一日一日と努力を積み重ねてきた人物である。
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5月から咲く花「杜若(かきつばた)」
開花時期は、 5/ 5 ~ 5/末頃。 梅雨の少し前に咲く。 花色は、青紫、白。 ・「杜若(かきつばた)色」■ → 色 いろいろ へ ・昔、花の汁で布を染めたので 「書き付け花」となり、 だんだん 「かきつばた」に 変化していったらしい。 「燕子花」とも書く。 また、万葉集の時代には 「垣津幡」「加古都幡多」 などと書いた。 (でも、なんで「杜若」の字に なったのかな? とても カキツバタ、とは読めない・・) ・1770年頃、 ロシアのバイカル湖の近くで パラス(Pallas)さんが発見した。 ・”いずれ文目(あやめ)か 杜若(かきつばた)” = 区別できないことの たとえ 文目は乾いた土地、 杜若は水の中から生えるので、 2つを並べた場合は 区別できそう。 花菖蒲は、 これらより開花が遅い。 (6月になってから)。 詳しくは下記「見分け方」参照。 ・5月13日、7月3日の 誕生花(杜若) ・花言葉は 「幸運、雄弁」(杜若) ・愛知県の県花(杜若) ★三河の国(愛知県)の 「八つ橋(やつはし)」は 昔から杜若の名所だった。 そこで詠まれた歌。 「から衣(ころも) 着つつなれにし つましあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ」 伊勢物語 在原業平 (ありわらのなりひら) 「か」「き」「つ」「は」「た」 の5文字が、 それぞれの句の先頭にある。 ・「かきつばた 衣(きぬ)に摺(す)りつけ 丈夫(ますらを)の 着襲(きそ)ひ猟(かり)する 月は来にけり」 万葉集 大伴家持 (おおとものやかもち) 「神山(こうやま)や 大田の沢の かきつばた ふかきたのみは 色に見ゆらむ」 藤原俊成 (ふじわらのしゅんぜい)
(季節の花300より)
