人生日訓(336)
「悪は多けれど一善に勝つことなし」
日蓮が文永十一年に書いた書簡の一節である。彼は続いて言ってい
る。「多くの火集まれども一水には消えぬ」これもなかなか面白い言葉
である。同時に、非常に自信を持った言葉である。「正直者が馬鹿を見
る」ことを言うが、確かに、ずるい人間、悪い人間の多い現代ではある。
悪が善に勝っているような世の中ではある。しかし、悪人はついに、善
人をさし措いて栄えるだろうか。かくも、この世の中というものは、目く
らが多いのであろうか。私はそうは思わない。世間の目は光っている。
千人の目くらがいても、千人以上の目あきが、「必ず」いると思う。世間
は長い目では、正しく評価する能力を持っている。日蓮のいうように、
「百火一水に消ゆ」というように、一時に瞬間的に「善」が「悪」に勝とは
思わないけれども、今日まで人間の歴史は善の最終的な勝利を実証
してきたと思う。それ故にこそ、人類はここまで進歩向上してきたと思う。
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5月から咲く花「白丁花 (はくちょうげ」
開花時期は、 5/10 ~ 6/10頃。 ・生け垣によく使われる。 ・香りのよい白花。 ・沈丁花(じんちょうげ)には 似ていない。 (名前は似てるけどね)
(季節の花300より)