季節の花と言葉の花束

写真付きで季節の花や言葉の意味をを書くならgooブログ

季節の花の紹介と言葉の花束を書いています。

季節の花「大弁慶草(おおべんけいそう)」

2018-08-26 05:05:05 | 暮らし
名言名句(365)

「若い時の苦労は買ってでもせよ」『心中二つ腹帯』

若い時の苦労は、将来必ず役に立つから、自分から求めてでも

苦労してみよ、の意味。

『心中二つ腹帯』は紀海音(きのかいおん)作の浄瑠璃で、

八百屋半兵衛とその女房お千代とが情死した実話を脚色したも

ので、享保七年(1722)四月初演。これには、「若い時の辛抱

は買うてでもせいと申します」とあります。現代青年の風潮は、

自ら苦労を買って出ないことに象徴されると言われますが、果

たしてそうでしょうか。若者の気質は、紀海音がこの浄瑠璃を

書いた頃と現代とあまり違ってはいないように思われます。

なぜなら、この台詞一つにしても、もしも若者たちが自発的に

苦労を買って出ているようならば、書かれていなかったであろ

うし、人間の本質は、昔も今も大差あるものとは思われまいか

らです。しかしながら、最近災害被災地での多くの若者のボラ

ンティア活動を見るにつけ、日本人も捨てたものではないと

感心している。

===========================

8月から咲く花「大弁慶草(おおべんけいそう)」

開花時期は、 8/15 ~ 11/20頃。
・葉は楕円形で肉質。
・切り取って数日おいても枯れないほど
 強いことを、弁慶にたとえた。
 「弁慶」→ 鎌倉時代初期の法師。
     源義経の忠臣として活躍。
     平泉の衣川で”立往生”。

・ふつうの弁慶草と似ているが、
 大弁慶草の方が花の色がやや濃く、
 こちらの方がよく知られている。

・別名
 「活草」(いきぐさ)。

(季節の花300より)



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節の花「孔雀草 (くじゃくそう)」

2018-08-25 04:23:16 | 暮らし
名言名句(363)

「幸福と呼ばれるものは、どうしてこうも

魂と縁の深いものなのでしょう」『ジイド』


幸福を味わうということについて考えてみると、幸福とは

環境から与えられるよりも、幸福を感じる人のその心の持

ち方によるによるものなのかも知れません。外面から見る

と多少は不幸の匂いがあっても、心の持ち方次第で、不幸

は幸福に変わるものなのです。つまり、幸福を招くか招か

ないかは、魂の在り方次第、幸福を認識するかしないか、

なのです。だからこそ、不幸な時にあっても不幸を不幸

そのものとしてとらえないで、不幸を変える魂の努力が

必要です。それは、努力する人の幸せにもつながること

になります。

アンドレ・ジイド(1869-1951)はフランスの作家で、

自己省察に徹した数々の小説で知られていますが、彼の

『狭き門』の中にこの言葉があります。非人間的な自己

犠牲のむなしさを批判した『狭き門』は、主人公の神秘

的な禁欲主義がテーマになっていますが、ここに掲げた

言葉は、そのテーマを考えることによって直接的に私た

ちの胸を打ちます。

==============================

8月から咲く花「孔雀草 (くじゃくそう)」

・開花時期は、 8/15 ~ 11/ 5頃。
・北アメリカ原産。
・ピンクと白がある。白い花は
 「白孔雀(しろくじゃく)」
 と呼ぶ。
・長い茎がたくさん枝分かれして
 多数の花を咲かせるところから、
 孔雀の尾っぽの羽根に見立てた。

・別名 「孔雀アスター」

・9月5日、11月23日の
 誕生花(孔雀草)
・花言葉は
  「いつも愉快、ひとめぼれ」
    (孔雀草)

(季節の花300より)



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節の花「葛(くず)」

2018-08-24 05:02:56 | 暮らし
名言名句(362)

「悪木」(あくぼく)の陰に憩(いこ)わず」『晋 書』

『晋書』は、唐の宰相房玄齢(578-648)、歴史家の李延寿らが、

皇帝太宗(在位626-649)の命で撰した晋代の正史で、その中の

言葉。朽ちかけた木だとか、木の上に何が潜んでいるか分からな

いような樹木の下では、いくら暑いからといって涼んだりするも

のではない、ということです。どのような苦境に立たされても、

手近なところに居るからと言って、根性の悪い人間に助けて貰

うものではない、ということでもあるのです。「寄らば大樹の

陰」という言葉があります。大樹は立派な樹木であるとともに、

権威を象徴するものとしてたとえられることもありますが、大

樹は、どこか近寄りがたいものです。悪木なら、気楽に身を寄

せることが出来る、ということで、深く考えることもしないで、

ついつい悪木の陰に憩うことになりやすい物です。大樹よりも

悪木の方が親しみやすい一面があるのは、人間の本性に、悪に

魅入られる要素があるからでしょう。

===================================

8月から咲く花「葛(くず)」

開花時期は、 8/15 ~ 9/末頃。
・秋の七草の一つ。
・まわりの木々を
 つるでおおってしまう程の生命力。
 ひと夏で10mぐらい生長する。
・花は下の方から咲いていく。

・大和の国(奈良県)の
 国栖(くず)というところが
 葛粉の産地であったところ
 からの命名。
 漢字の「葛」は漢名から。

・つるの繊維部分は
 「葛布(くずふ)」の原料。
   (静岡県掛川市特産)

・根には
 多量のでんぷんを含んでいて、
 「葛根(かっこん、
     解熱の漢方薬)」
 になる。
 葛粉(くずこ)もとれる。
    → 葛餅(くずもち)


・別名
 「裏見草(うらみぐさ)」。

  葉が風にひるがえると
  裏の白さが
  目立つことから。
  平安時代には「裏見」を
  「恨み」に掛けた和歌も
  多く詠まれた。  


・「ま葛原
  なびく秋風 吹くごとに
  阿太(あた)の大野の
  萩が花散る」   
   万葉集 作者不詳 

 「梨棗(なつめ)
  黍(きび)に
  粟(あは)つぎ
  延(は)ふ葛の
  後も逢はむと 葵花咲く」
   万葉集 作者不詳 

 「葛の風
  吹き返したる 裏葉かな」
   高浜虚子

(季節の花300より)



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節の花「鶏頭 (けいとう)」

2018-08-23 04:36:14 | 暮らし
名言名句(361)

「ひとはあがりあがりておちばを

知らぬなり」『蓮如上人御一代記聞書』


蓮如上人(1415-99)は、浄土真宗の本願寺第八世の

宗教家で広く知られ崇められていますが、一方、政治

家、事業家としての手腕も相当なものであったと伝え

られています。その蓮如上人の言葉として味わうと、

幅広い視野を持つことの大切さを知ることが出来ます。

人間というもの、欲望の果てしない生き物で、いま現

在よりも上の立場、景気のよさばかりを考えている生

き物といえます。地位の上昇を狙ってそれが定着し、

更に上へ昇ことが予想されると、もうその人間は下

へ落ちることを考えません。転落を予想することが

ないほど、のぼせ上がってしまうのだともいえます。

どんどん景気が上がるときも同じです。こんなに景

気がいいのに、景気が悪くなるなどとは考えられな

いと思うものです。

歳時記

処暑


8月23日。および、白露までの期間。

太陽黄径150度。立秋から数えて15日目ごろ。

暑さが和らぐという意味。

萩の花が咲き、穀物が実り始める頃。

厳しい暑さの峠を越し、朝夕は涼風が吹き始め、

山間部では早朝に白い露が降り始め秋の気配を感じます。

この頃は台風のシーズンでもあり、二百十日、二百二十日と

ともに台風襲来の特異日です。

夏バテや食中毒にかかりやすい時期でもありますので、

まだまだ注意が必要です。

夏の家具や雑貨を片づけ、秋の準備を始める目安にしましょう。

19号20号と台風が襲来します。台風への備えもお忘れなく。

============================
8月から咲く花「鶏頭 (けいとう)」

開花時期は、 8/10 ~ 12/10頃。
・熱帯アジアなどの原産。
 日本には万葉時代には
 すでに渡来していた”古株”。

・花が鶏の鶏冠(とさか)状に
 見えるのでこの名前になった。
 英語でも
 「cocks-comb」(鶏のとさか)。
 この花は、
 世界中のどの人が見ても
 「鶏のとさか」に見えるのだろう。

・花が丸くなって咲くものや、
 槍のようにとがるものなど、
 いろいろある。
 色は赤いものがほとんど。
 だいだい色のものもある。
・昔は草染めの原料として利用された。

・別名
 「鶏冠花」(けいかんか)、
 「韓藍」(からあい)。

・8月19日の誕生花(鶏冠鶏頭)
 9月3日の誕生花(槍鶏頭)
・花言葉は「おしゃれ」(鶏冠鶏頭)
     「個性」(槍鶏頭)


・「わが屋戸に
  韓藍(からあい)
  蒔(ま)き生(おほ)し
  枯れぬれど
  懲りずてまたも
  蒔かむとそ思ふ」
   万葉集 山部赤人

 「秋さらば 写(うつし)もせむと
  わが蒔(ま)きし
  韓藍(からあい)の花を
  誰(たれ)か採(つ)みけむ
   万葉集 作者不詳

 「秋風の
  吹きのこしてや 鶏頭花」
   与謝蕪村


(季節の花300より)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節の花「菊芋(きくいも)」

2018-08-22 04:22:02 | 暮らし
名言名句(360)


「人情浮薄にて、けふよろこばるるもの、 

あすは捨てらるるの世」『樋口 一葉』


人情というものは移り気なもので、今日喜ばれるような

ものであっても、明日はそのことを忘れ去ったかのよう

に捨て去られるものである、の意味。樋口一葉(1871-

96)は、早くから小説で身を立てようとして、先輩小説

家の半井桃水に師事しました。一葉の桃水に対する恋愛

感情も伝わっていますが、その恋は実ることなくして終

わりました。この言葉は、明治24年11月に書かれた随筆

の中にあります。ひとたび読みされば屑籠に投げ入らる

るものは得書くまじ」といい、「真情に訴え、真情にう

つさば、一葉の戯著といふとも、などかはあたひのあら

ざるべき」と小説に対する熱情を訴えています。

==============================

8月から咲く花「菊芋(きくいも)」

8月頃から
 10月頃にかけて開花。
・名前とうらはらに美しい花。
 黄色が鮮やか。 
・繁殖力は旺盛。


・厳密に分けると、
 7~8月頃開花するのが  
  「犬菊芋(いぬきくいも)」、
 9~10月頃開花するのが
  「菊芋(きくいも)」。
 (じゃあ、その境目に咲くのは
  どっち? といわれると、
  ちょっと見分けが
  つかないですね。
  ごめんなさい)

 さらに
 「菊芋擬(きくいももどき)」
 という種類もある。
 こちらは葉っぱが
 けっこうギザギザなので
 区別できそう。   
 7~8月頃に開花。

 ということで、
 「菊芋」シリーズには
 いろいろあるようです。


・ごつごつした根の先端は
 お芋になる。
 多量の糖分を含んでいる。
 昔は農村では
 根を酢漬けにしておいて
 冬の間じゅう食料とした。
 なお、犬菊芋の場合は
 お芋にならないらしい。

・別名
 「唐薯」(からいも)
 「八升芋」(はっしょういも)


(季節の花300より)



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする