名言名句(362)
「悪木」(あくぼく)の陰に憩(いこ)わず」『晋 書』
『晋書』は、唐の宰相房玄齢(578-648)、歴史家の李延寿らが、
皇帝太宗(在位626-649)の命で撰した晋代の正史で、その中の
言葉。朽ちかけた木だとか、木の上に何が潜んでいるか分からな
いような樹木の下では、いくら暑いからといって涼んだりするも
のではない、ということです。どのような苦境に立たされても、
手近なところに居るからと言って、根性の悪い人間に助けて貰
うものではない、ということでもあるのです。「寄らば大樹の
陰」という言葉があります。大樹は立派な樹木であるとともに、
権威を象徴するものとしてたとえられることもありますが、大
樹は、どこか近寄りがたいものです。悪木なら、気楽に身を寄
せることが出来る、ということで、深く考えることもしないで、
ついつい悪木の陰に憩うことになりやすい物です。大樹よりも
悪木の方が親しみやすい一面があるのは、人間の本性に、悪に
魅入られる要素があるからでしょう。
===================================
8月から咲く花「葛(くず)」
開花時期は、 8/15 ~ 9/末頃。
・秋の七草の一つ。
・まわりの木々を
つるでおおってしまう程の生命力。
ひと夏で10mぐらい生長する。
・花は下の方から咲いていく。
・大和の国(奈良県)の
国栖(くず)というところが
葛粉の産地であったところ
からの命名。
漢字の「葛」は漢名から。
・つるの繊維部分は
「葛布(くずふ)」の原料。
(静岡県掛川市特産)
・根には
多量のでんぷんを含んでいて、
「葛根(かっこん、
解熱の漢方薬)」
になる。
葛粉(くずこ)もとれる。
→ 葛餅(くずもち)
・別名
「裏見草(うらみぐさ)」。
葉が風にひるがえると
裏の白さが
目立つことから。
平安時代には「裏見」を
「恨み」に掛けた和歌も
多く詠まれた。
・「ま葛原
なびく秋風 吹くごとに
阿太(あた)の大野の
萩が花散る」
万葉集 作者不詳
「梨棗(なつめ)
黍(きび)に
粟(あは)つぎ
延(は)ふ葛の
後も逢はむと 葵花咲く」
万葉集 作者不詳
「葛の風
吹き返したる 裏葉かな」
高浜虚子
(季節の花300より)
「悪木」(あくぼく)の陰に憩(いこ)わず」『晋 書』
『晋書』は、唐の宰相房玄齢(578-648)、歴史家の李延寿らが、
皇帝太宗(在位626-649)の命で撰した晋代の正史で、その中の
言葉。朽ちかけた木だとか、木の上に何が潜んでいるか分からな
いような樹木の下では、いくら暑いからといって涼んだりするも
のではない、ということです。どのような苦境に立たされても、
手近なところに居るからと言って、根性の悪い人間に助けて貰
うものではない、ということでもあるのです。「寄らば大樹の
陰」という言葉があります。大樹は立派な樹木であるとともに、
権威を象徴するものとしてたとえられることもありますが、大
樹は、どこか近寄りがたいものです。悪木なら、気楽に身を寄
せることが出来る、ということで、深く考えることもしないで、
ついつい悪木の陰に憩うことになりやすい物です。大樹よりも
悪木の方が親しみやすい一面があるのは、人間の本性に、悪に
魅入られる要素があるからでしょう。
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8月から咲く花「葛(くず)」
開花時期は、 8/15 ~ 9/末頃。
・秋の七草の一つ。
・まわりの木々を
つるでおおってしまう程の生命力。
ひと夏で10mぐらい生長する。
・花は下の方から咲いていく。
・大和の国(奈良県)の
国栖(くず)というところが
葛粉の産地であったところ
からの命名。
漢字の「葛」は漢名から。
・つるの繊維部分は
「葛布(くずふ)」の原料。
(静岡県掛川市特産)
・根には
多量のでんぷんを含んでいて、
「葛根(かっこん、
解熱の漢方薬)」
になる。
葛粉(くずこ)もとれる。
→ 葛餅(くずもち)
・別名
「裏見草(うらみぐさ)」。
葉が風にひるがえると
裏の白さが
目立つことから。
平安時代には「裏見」を
「恨み」に掛けた和歌も
多く詠まれた。
・「ま葛原
なびく秋風 吹くごとに
阿太(あた)の大野の
萩が花散る」
万葉集 作者不詳
「梨棗(なつめ)
黍(きび)に
粟(あは)つぎ
延(は)ふ葛の
後も逢はむと 葵花咲く」
万葉集 作者不詳
「葛の風
吹き返したる 裏葉かな」
高浜虚子
(季節の花300より)
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