二つ星の空

(旧「風からの返信」-11.21.09/「モーニングコール」/「夢見る灯台」/「海岸線物語」)

「戦闘妖精・雪風」

2005-09-13 22:54:33 | その他アニメ/マンガ
下にもっともらしいこと書いててるくせに、おいらは「雪風」好きだ。すんません。(謝る必要があるのかどうかわからないが。)

神林長平(かんばやし ちょうへい)という作家を知っていますか。

硬派(?)のSF作家として早川書房等で長年活躍している人だ。もっとも、硬いのは彼の文体であってコンセプトではない、と言ってたファンもいたが。とりあえず技術系なのは確かだ。そして発想は理系、、、なのかなぁ。おいらには哲学よりの文系に感じられる。独特でとても刺激的な作家です。(最近では丸くなって、「おおっ、娯楽小説!」ってな作品も書くようになりました。それもまた、力の抜け加減とかミーハーさ加減がほどよくて好きだ。)

そんな彼の代表作、「戦闘妖精・雪風」という作品がある。必ず還ってくる「雪風」という名の戦闘機とそのパイロットを中心として、異世界での戦争を描いた作品だ。

原作は「戦闘妖精・雪風<改>」「グッドラック 戦闘妖精・雪風」の2冊。それが、三年半前にDVDでアニメ化され始めた。

全5巻。先日完成した第5巻を観た。(ちなみに1,2巻を観た時点でついていけなくなって、「完結」の文字に興味をひかれて久しぶりに観たのだが。)

なんと言えばいいのだろう。ものすごい迫力だった。もちろん原作と異なる部分もあるが、それもまた納得がいった。

ある意味、「雪風」のアニメ化は、ちゃんと昇華されて作品になったのだな、と実感した。(途中は???だったのだ、実は。)

この作品は、観ただけでは理解できない。原作が、ただ字面を読んだだけでは理解できないように。(感想だって千差万別だ。)でも、理解させるためではなく、原作の世界を映像にしようと、そのことに特化して創られたかのような、今回のDVDは、すごく美しく原作とリンクしていたと思う。

おいらが最初抵抗があったのが中心人物達の描かれ方だったのだが、今回、それについても目から鱗の発見があった。彼らの関係性を「ブッカー=アイフルのCMのお父さん」「深井零=愛犬」と考えると、だいぶ納得がいく。それでいいのかどーかはわからないが、おいらにはそれで十分だった。(これはネタバレじゃないからご安心を。)

そして、音楽担当の三柴理は相変わらずいい仕事している。今回のDVDを買うとサントラ2がついてくる、っつーのが、豪華すぎて泣けた。(そんなに下手に出なくても、、、)

そんなわけで、ささやかなエールを。

「戦闘妖精・雪風」いいです。少しでもSFに興味持ってる人、飛行機が好きな人、スピードを感じたい人、激しく優美なピアノが好きな人、ぜひこの作品を観てほしい。きっと、異世界に迷い込んだような、新鮮な刺激を体験できるだろう。おいらも3,4巻これから買います(笑)。
コメント
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