二つ星の空

(旧「風からの返信」-11.21.09/「モーニングコール」/「夢見る灯台」/「海岸線物語」)

進化するひと 吉岡秀隆

2005-09-23 22:13:02 | 吉岡秀隆
変な題名ですが。

第18回東京国際映画祭の予告編を見た。どれもこれも見たい映画ばかりで、行ける人がうらやましいが、特に、妙にツボに入ったのが「オリバー・ツイスト」。今公開されている「チャーリーとチョコレート工場」と同じように、おいらの幼年時代を刺激した作品だ。何で今頃映画化?って気もするが、、、見たいぞお。。。(「クリスマス・キャロル」を書いたチャールズ・ディケンズの作品だ。「救貧院」なんてのが出てくるんだぜ。子供が「おかわりをください」と言っただけで、周囲の大人が(ありえないことを言った!)と目を丸くするんだぜ。今時の人にとっちゃ、むしろSFだろうな。)

おっと、横道にそれた。

本題。

その、東京国際映画祭の特別招待作品の中には、おいらが尊敬する吉岡秀隆が出演している作品が2本入っている。「Always 三丁目の夕日」と「博士の愛した数式」だ。

そして、2,3秒映った「博士の愛した数式」の予告で、予想外のものを見た。

ほのぼのと数学教師する、吉岡秀隆。

なんてことはないのかもしれない。彼にとっては、一つの新しい役柄というだけかもしれない。

でも、ものすごく感慨深かった。多分に個人的な感慨だが、おいらは、彼にいつか教師役を演じてほしいと思っていたのだ。

若い頃(?)の吉岡秀隆は、大人とは対極的な「少年」「青年」を演じることが多く、とんがっていて、「教師?うぜー」とか言いそうな雰囲気があった。

それこそ、「四日間の奇蹟」のクランクアップ後、「ピアノを今後も続けては?」とインタビューで聞かれたときに「絶対いや!」と即答していたように、「教師役は?」と聞かれただけで「絶対いや!」と即答しそうな雰囲気が、20代までの彼にはあった。それを見ていると、何だか「いつか、教師役やってくれないかなぁ、、、」と思ってしまったのだ。とんがってる彼が、ちょっと痛々しく見えたせいもあるかもしれない。

それが、年を経て、医者や裁判官やピアニストを経て、彼が「教師」役をやるようになったのか、、、と思うと、すごいなぁ、と思う。なんというか、、、いや、ほんと、そんな感じじゃなかったんだ、昔の彼は。

でも、「博士の愛した数式」での彼は、とても自然に黒板の前にいた。(一瞬だけど。)

いいなぁ。うらやましいなぁ。おいらも、あんな風に大人になれたらなぁ、、、と、思うのだ。

おいらの苦手が、年を経て克服できたら。おいらが理解できないことが、年を経て受け入れられるようになったら。

吉岡の笑顔を見て、そんなことをふと感じたのでした。吉岡秀隆って、やっぱすごいわ。こんな風に、役者としての幅をどんどん広げていくんだな。

願わくば。無理してホラーチックな役とか、異常者系の役なんかに挑戦しないでくれ。そーゆーのは、そーゆーのやっても壊れない、心の丈夫な人に任せておけばいいから。

人生には、経験しなくてもよいことがある、と、教条的なことを言いつつ、、、(なんか、おいらまで感化されて教師っぽい?、、、)
コメント (2)
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