Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

溝縁ひろし写真展&舞妓さん

2012-02-19 23:53:43 | 京都花街
今日は3月の三味線の舞台に向けて全体の合同練習があったのですが、
自分のお稽古が進んでいない状況で行ってもお邪魔になってしまうので、
来週に再度行われる合同練習に照準を合わせ、自主稽古をしていました。

自宅マンションでは音が気になってお稽古ができないので、車で移動し、
近くの土手に車を停めてお稽古したり、実家に行ったりしています。

今日は日本橋に用事があったので、会社の会議室でお稽古しました。
休日の会議室は誰も来ないので、音を気にせず弾くことができます。
ただ、持ち運び用のキャリーケースを実家に置いたままにしていたので、
棹をむき出しのまま持ち運ぶわけにもいかず、どうしようかと悩んでいたら、
ふと良いものを発見しました


ボークス製のSD用の「おくるみ」が、棹の部分をカバーするのにぴったり
胴の部分はもとから胴袋に入れてあるので、これで完璧です
しかもめちゃくちゃ可愛い(笑)

会社に着いて、会議室で荷物を広げて「供奴」のお稽古。
静かな会社の会議室に三味線の音が響く・・・
休日出勤で万が一通りかかる人がいたら、何事かと思うかも。
軽く30分ほどお稽古してから、会社を出てお出かけしました。


お目当ては東海東京証券ギャラリーで開催中の、溝縁ひろしさんの写真展。
溝縁さんは40年間京都の花街や芸舞妓さんを撮り続けている写真家です。
今まで数多くの花街に関する本や写真集を出版されています


私も溝縁さんの出版された本はたくさん持っています。
何度見ても飽きない写真の数々で、手に取る度にワクワクしてしまうのです
持っているのは↓の11冊。
「京都五花街」
「はんなりと(京舞妓の四季)」
「京の花街 祇園」
「京都花街」
「祇をん 市寿々」
「祇園・舞ごよみ」
「京都 先斗町」
「京都 祇園」
「京舞妓 歳時記」
「祇園(粋な遊びの世界)」
「祇園(今に生きる伝統美)」

出版されている溝縁さんの花街本のうち、持っていないのは2冊だけで、
「祇園舞妓抄」と「決定版先斗町のすべて」です。
「決定版先斗町のすべて」は発売が1年半前なのでまだ手に入るのですが、
「祇園舞妓抄」は30年以上前なので、手に入れることができず残念です



12時半頃に会場に着きました。このイベントは完全無料素晴らしいです
会場に入ると大きな朱傘が立てられ、緋毛氈を敷いた長椅子の上には、
各花街のおどりのパンフレットが置かれていました。

入場後は展示されている写真をじっくりゆっくりと拝見しました。
花街を撮り始めた当初の写真も展示され、今と少しだけ違う花街の様子に、
時代の流れを感じつつも、なお変わらない花街の「基本」を垣間見ました。


13時から溝縁さんのギャラリートークが行われました。
花街についてのお話や、舞妓さんの衣装や簪、店出しや引退のお話など、
知識が何もない人でも写真を楽しめるよう、工夫してお話をされていました。



12ヶ月の簪をつけた舞妓さん達のパネルも並べてありました。
また、店出し、千本花、衿替え、引退の際に関係者に配られる紙なども、
花街毎にグループ分けして展示されていました。
これは一般人はなかなか見る機会がないので、貴重な資料だと思います。


お店出しや衿替えの時にご贔屓筋から送られる「お日柄」もありました。
おめでたい絵柄を書いた、ポスターのようなものです。
これは紗矢佳さんの衿替えと紗月さんの店出しが同時だったので、
その際に尾上菊之助さんから送られたものです。

このお日柄は店出しや衿替えなどの行事を華やかに彩るだけではなく、
ご贔屓筋からの応援でも有りますし、これを出すからにはご祝儀も・・・


芸舞妓さんの千社札も、たくさん展示されていました。
この中には今はもう引退した方々もいらっしゃるでしょうね。


14時からは舞妓さんが舞を披露されました。
半月の期間のうち、昨日と今日は、舞妓さんが京都から出張していました
今日来てくれていたのは、宮川町のとし夏菜ちゃんとし真菜ちゃん。
2人とも店出しが1ヶ月くらいしか変わらないので、どちらも舞妓3年生です。


マナカナとして売り出されているので、ペアっぽい衣装が多いのでしょうか。
今日はどちらも綸子地に輪出しの小紋柄の衣装でした。
とし夏菜ちゃんは黒地に蝶や花が絞りで表現された着物に黄緑の帯。
簪は小さな梅がたくさん使われた枝垂れ梅。
とし真菜ちゃんは黄緑地に紅葉や花が絞りで表現された着物に黒い帯。
簪はピンクの一輪の八重梅。




まずは京舞を3曲披露してくれました。
1曲目は曲名を忘れてしまったのですが、傘を使った可愛らしい踊り。
2曲目はおなじみの祇園小唄。
3曲目は毎年春のおどりでも披露される、宮川音頭。
今回は撮影が自由だったのでたくさんのフラッシュを浴びていましたが、
それにも動じずしっかりと優雅に踊っていました。さすがですね


踊りの後は質問コーナーがあり、たくさんの質問に答えてくれました。
舞妓になったきっかけ、お化粧や衣装のこと、どんな生活をしているのか、
一番好きなお稽古は何か、などなど、溝縁さんからの質問に答えます。
そして最後には観客からの質問もいくつか受けてくださいました。




最後は撮影タイムが設けられ、溝縁さんがいくつかポーズの指定をして、
そのポーズをとった舞妓さん達を観客がカメラで撮ることができました。
傘を差した2人、相手の簪を直す仕草、ひらりと回るだらりの帯などなど、
写真家さんらしい気遣いにあふれたコーナーで、大盛りあがりでした。


その後少し溝縁さんとお話をさせて頂いたり、写真をもう一度見たりして、
15時には会場を出て、歩いて数分の所にある八重洲の京都館に移動。
先ほどの舞妓さん達が、16時過ぎからここでお茶のお点前をされるのです。
早めに行って受付で整理券を受け取ってから、ちょっと一休みする事に。。


八重洲地下街の神戸屋さんで、遅めのランチを頂きました。
クラムチャウダーとパンのセット。パンが3種類あっておかわり自由でした。
パンにはバターをたっぷりと塗ってこんがり焼いてくれるのです。
スープもパンも美味しい~


ランチ後は京都館に戻り、お茶席が始まるのを待ちました。
早めに整理券を受け取ったおかげで、目の前の良いポジションをゲット
お点前はとし夏菜ちゃん、お控えがとし真菜ちゃんでした。


お菓子は長久堂の「松菜」というカステラっぽいお菓子で、白味噌ベースと、
黒砂糖ベースの2種類がありました。どちらも美味しいです



とし夏菜ちゃんはちょっと緊張しながらも、お点前を頑張っていました。
間違ってしまった部分はいくつかありますが、3年目であれは上出来です
(同じ裏千家流なので、お点前の順番などは嫌でもわかってしまうので
とし真菜ちゃんも14名のお客様に、一人ずつ丁寧にお茶を運んでいました。

しかし・・・1点だけどうしても気になったのは、水屋から出されたお茶。
通常、茶席では2~3椀のみお点前の方が点てて、あとは水屋から出ます。
その水屋から出てきたお茶が、驚くほどぬるいのです。
たった14人、しかも2椀はお点前の人が点てるので12椀のみ。
どうしてこんなにぬるくなるほど早く点ててしまったのでしょうか・・・

熱くなければ香りも泡も消えてしまいますし、そもそも美味しくないのです。
水屋にはそれなりに人数もいたようなので、ちょっと不思議でした。
どんなお茶会でも、お茶は熱いうちにお出しするのが当然と教わったので、
いつも私達もギリギリまで会場の様子を見極めて準備しています。

舞妓さんもスタッフの方達も良い人ばかりだったので、ちょっと残念・・・
せっかくの京都を宣伝するイベントですから、お茶の良いところもしっかりと
アピールして頂けたら嬉しいな~と思ってしまいました。


お茶席の後には、お見送り&撮影タイムを設けてくれました。
お二人ともカメラ目線をしてくれたのですが、私のウデが足りずにブレブレ
ブレていないこの写真は、目線が外れた後でした・・・
せっかく可愛い笑顔だったのに

そして16時半には京都館を出ました。
たった4時間ですが、まるで京都に行ったような夢心地の気分に浸れました。
写真展やギャラリートークは2/25まで続くので、ご興味のある方は是非

その後は一度会社に戻り、また1時間ほどお稽古してから帰宅しました。
帰宅してからは買出しをして、夕食を作って、朝食用のスープを仕込んだり、
出品用の編集をしたりなどと過ごしていたら、あっという間に夜中。
出品が終わったら、ゆっくりとお風呂で温まって、すぐに寝ることにします。


ヤフオク出品

2012-02-19 23:29:17 | ドールドレス
さきほど、オークションにSDサイズのドレスを2点、出品しました
どちらもロマンティックドレスです。


まずは1点目。
宝石のエメラルドのような色合いのサテンを使ったツヤの綺麗なもので、
地色を引き立てる白いレースをふんだんに合わせ、豪華に仕上げました
はっきりとした色なので着る子を選ぶかと思いきや、意外とそうでもなく、
美人アナイス系の瑞[みずき]にも、可愛いのの系の綾乃[あやの]にもOK。
うちのドレスはあまり奇抜なものは作らないので、着せやすいと思います。
(写真では少し青みが強くでていますが、実物はもっと緑がかっています)

そして2点目。
深めのスモーキーな紫のサテンを使った少し変わったタイプのもので、
レースは装飾程度にとどめ、デザインやビーズワークで遊んでみました
身頃の部分は上から別の生地を使ったのではなく、計算して生地を裁断し、
胸部のたくさんのドレープを1枚の布だけで出しました。
袖も切り替えをしておらず、1枚の布でパフスリープの途中からピンタックを
とってストレートラインを出し、袖口のフレアーも出しています。
これは相当手間がかかったとか
(写真ではほぼ実物どおりの色を出せたかな、と思います)

是非ご覧くださいませ

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かなり技術の必要なドレスを作ってみましたが、ドレス製作者のかすみは、
洋裁をきちんと学び、実の妹のウェディングドレスも製作したほどなので、
私はその腕を全面的に信頼しています

私が現在着ている洋服やコートやスーツも、過去に作ってもらったものです。
その技術を活かせるディーラー活動は、今後も長く続けていきたいです。
次回イベントは5月6日のドールズパーティですが、その間にも出来る限り、
オークション出品などをしていきたいと思っています